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パブリシティ

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パブリシティ情報一覧です。

2024/03/15

プロレスラー棚橋弘至さん『海の庭』『法の書〔増補新訳〕 愛蔵版』御紹介

新日本プロレスリング社長・プロレスラー棚橋弘至さんが、書店イベント情報発信サイト「BookEventNavi」の公式TikTokにて昨年の「造本装幀コンクール」受賞作品『海の庭』『法の書〔増補新訳〕 愛蔵版』を推されています。


★「BookEventNavi」公式TikTokはこちら


『海の庭』(大竹民子 著)
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海辺の家で波の音をかぞえながら日々をおくる精神科医が綴る9つのエッセイ。過去や現在の記憶が、はるかな自然やみずみずしい動植物と奥深く響き合い、悠久の時間のなかで静かな笛を吹くように人生を語る。水墨画による挿絵を多数収録。









『法の書 〔増補新訳〕  愛蔵版』 (アレイスター・クロウリー 著/植松靖夫 訳)
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稀代の魔術師アレイスター・クロウリーが遺した人類への提言!最新の研究に基づき全面改訳するとともに、本邦初訳の序文や〈啓示の銘板〉を増補。自筆原稿全65点の写真をより鮮明に収めた必携の決定版。

2024/02/15

『十蘭逍遙』紹介記事・書評など掲載

2月8日付け西日本新聞に、『十蘭逍遙』について著者・江口雄輔さんを取材した記事が掲載されております。


「評伝を出した30年前と比べて十蘭の見方が大きく変化した。その後の研究の成果などを通して、異端作家にとどまらない十蘭像を提示できたのではないか」

また、山形新聞ほかには長山靖生さん(文芸評論家)の書評掲載。

「久生十蘭に関心がある人はもちろん、近代日本の文化や精神に興味がある人にとっては、とても読みがいのある一冊と言える」

『十蘭逍遙』(江口雄輔 著)
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生粋のジュラニアンによる至妙至極のエッセイ。函館で過ごした記者時代、演劇熱が昂じての上京とパリ留学、華麗な交友関係やフランス文学との出会い、苛酷な従軍体験など、多面体作家十蘭の足跡を辿る。

2023/09/14

8月・9月の書評から──『園井恵子』『寝煙草の危険』など

『園井恵子 原爆に散ったタカラジェンヌの夢』が原爆忌前後に広く話題になりました。


「北海道新聞」(8月13日付)、「西日本新聞」(8月26日付)などでは「さまざまな役を演じた際のブロマイドや日常の表情を写したアルバムなどを収録し、イメージをかきたてる書だ。演技の深淵に魅せられ、道を求めた俳優の姿が派優の姿がここによみがえる」(米田綱路さん)との評。

『寝煙草の危険』が各紙誌で話題。

「読売新聞」(8月20日付)では「人生には何度か、読むことで自分が変わる本との出会いがある。読みながら自分が言葉で塗り変わっていく、書き換えられていくような、鳥肌立つ経験。ああ、出会ってしまった、という諦念にも似た気持ち」という池澤春菜さんの強い言葉が。
また作者マリアーナ・エンリケスさんとSF作家の倉田タカシさんとの対話が、「WIRED」50号に「SF的想像力とホラー的想像力について」と題して掲載されています。『寝煙草の危険』収録作「どこにあるの、心臓」については「ウィリアム・バロウズ、J・G・バラード、デヴィッド・クローネンバーグに影響されて書いたもの」とのこと。

『こんとんの居場所』の奇妙な味にハマる人がじわじわ増加。

「中日新聞」(8月6日付)では豊﨑由美さんが「重要なのは一見バカバカしい物語の底の底に横たわっている自我や生命という命題に向ける哲学的な問いだ。笑いながら考えさせられる。山野辺太郎は本当に不思議な小説家だ」という魅力的な評を書かれました。

『近代日本美術展史』がその独自の研究で評価を得ています。

「週刊読書人」(8月11日付)で「本書は見方によっては展覧会の(失われた)黄金時代の記録とも言える。それを支えた男性たち(見事に男性しか登場しない)が退場した後、どんな「美術展史」が続いていくのか。転換期の現在だからこそ書かれねばならなかった一冊なのだろう」との評が児島薫さん(実践女子大学教授)から。

『幽霊綺譚 ドイツ・ロマン派幻想短篇集』は読書達人の間でかなりの評判。

「産経新聞」書評欄(8月20日付)では、「まずは200年の時を超え、ディオダディ荘え楽しまれた怪談集が本邦に再生したことを寿ぎたい」(平戸懐古さん・翻訳家)

『ウィトゲンシュタインの愛人』が雑誌「リンネ」10月号「旅のお供の読書案内」に。

「日常のたわいない話から美術や映画、哲学まで、まるで知的な連想ゲームのよう。その中にふと浮かんでくる家族との思い出が哀しくも暖かい」(編集部Fさん)

〈奇想天外の本棚〉『フランケンシュタインの工場』の書評が「図書新聞」(8月5日付)に。

「1975年頃に予想した地球の未来像を知ることができて面白い」「「四十八年前に書かれたとはとても信じられない」(品川暁子さん・ライター)

『そして私たちの物語は世界の物語の一部となる』の書評が同じく「図書新聞」(9月2日付)と「週刊読書人」(9月22日付)に。

「一つ一つ丁寧に紡がれた言葉を拾いながら、世界のどこかに暮らすあなたのことを思い、日本語という自分たちの言葉で自分たちの物語を語り、あなたとつながる選択肢が私たちにもあることに気づかせてくれる」(図書新聞・大工原彩さん・翻訳家)
「こんなに頁のすすむ本は久しぶりだった」「そして何よりそれが一地域の記憶ではなく世界の記録となったことは文字通り歴史的快挙である。なぜなら彼女たちの物語は、もはや世界の物語となったのだから」(週刊読書人・山本伸さん・東海学園大学教授)

〈奇想天外の本棚〉『五つの箱の死』の書評が「図書新聞」(9月9日付)に。

「ミステリ好きのなかには「ついに」と膝を打たれる方もおられるだろう」「カーの脂の乗りきった時代に書かれた『五つの箱の死』は、さほど高い評価を得ていなかった。あまりにも有名な代表作『孔雀の羽根』『ユダの窓』に発表年がはさまれていること、トリックがフェアでないと評されていたことが、そのおもな理由だという。山口氏によれば、今回はカーの「名誉回復」のための試み。読みやすくなった新訳で本作の真価を問う。

ウアイヌコㇿ コタン アカㇻ ウポポイのことばと歴史』の書評が地元「北海道新聞」(9月10日付)に。

「本書はウポポイについての絶好のガイドブックであると同時に、その黎明期を内側から記録した歴史史料でもある。将来にわたって何度も読み返されることで本書の意義はさらに深まっていくだろう」(山崎幸治さん・北海道大学教授)

『暗い庭』の書評が「図書新聞」(9月16日付)に。

「およそ百年前の短篇集だが、むしろだからこそ、読むたびに新たな発見があるだろう。枯葉の如き長い囁き声に耳を傾けよう。打ち捨てられた古い庭、暗い庭の囁きに!」(中野善夫さん・翻訳家)


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宝塚少女歌劇で活躍し、戦中名画『無法松の一生』のヒロイン役で日本中を魅了するも、32歳で広島の原爆に斃れた劇的な人生。大林宣彦、井上ひさし作品のモデルとなった伝説の女優・園井恵子の初の評伝。




『寝煙草の危険』(マリアーナ・エンリケス 著/宮﨑真紀 訳)
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カズオ・イシグロ絶賛「今年のベスト・ブック」! 〈文学界のロック・スター〉〈ホラー・プリンセス〉による、12篇のゴシカルな恐怖の祭典がついに開幕!!!【2021年度国際ブッカー賞最終候補作】






『こんとんの居場所』(山野辺太郎 著)
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いいんだよ、これで。なくなったんじゃなくて、変化しただけ――。 文藝賞受賞作『いつか深い穴に落ちるまで』(2018)、『孤島の飛来人』(2022)に続く、現代文学の異才による、二つの変身譚。







『近代日本美術展史』(陶山伊知郎 著)
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明治初期から《モナ・リザ》来日まで100年に及ぶ美術展の歴史を、日本ならではの特徴である新聞社や百貨店の参画・連携にも注目しながら、知られざるエピソードを交えてたどる通史。年表、索引を付す。





『幽霊綺譚 ドイツ・ロマン派幻想短篇集』(ヨハン・アウグスト・アーペル/フリードリヒ・ラウン/ハインリヒ・クラウレン 著/識名章喜 訳)
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『フランケンシュタイン』を生んだ、そのきっかけの書----いわゆる「ディオダティ荘の怪奇談義」で震撼ならしめたのが本書である。E.T.A.ホフマンにも影響を与えた伝説の恐怖小説アンソロジー!






『ウィトゲンシュタインの愛人』デイヴィッド・マークソン 著/木原善彦 訳)
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地上最後の一人の女性が、海辺の家で暮らしながら、終末世界の「非日常的な日常」をタイプライターで書き綴る......息をのむほど美しい〈アメリカ実験小説の最高到達点〉。推薦=柴田元幸・若島正。






〈奇想天外の本棚〉『フランケンシュタインの工場』(エドワード・D・ホック 著/宮澤洋司 訳/山口雅也 製作総指揮)
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『フランケンシュタイン』+『そして誰もいなくなった』!? 現代ミステリの旗手ホックが特異な舞台設定で描くSFミステリ〈コンピュータ検察局シリーズ〉の最終作。本邦初訳。






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一九四四年四月、日本軍がやってきた...村の女性と日本軍士官との短いロマンスを描いた「四月の桜」......インド、ヒマラヤ山脈の辺境から届いた現代の寓話。本邦初のインド北東部女性作家アンソロジー。





〈奇想天外の本棚〉『五つの箱の死』(カーター・ディクスン 著/白須清美 訳/山口雅也 製作総指揮)
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深夜一時、女性に請われるまま、部屋に足を踏み入れたサンダース医師が目にしたのは、食卓を囲んで座る物いわぬ四人の人間であった。不可能犯罪の巨匠の手練れの技が冴える、本格ミステリ黄金時代の傑作。





『ウアイヌコㇿ コタン アカㇻ ウポポイのことばと歴史』(国立アイヌ民族博物館/立石信一/佐々木史郎/田村将人 編)
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2020年7月に開業した「民族共生象徴空間」(愛称ウポポイ)。アイヌの歴史と文化を展示と体験からどう伝えるか。中心施設の国立アイヌ民族博物館が豊富な写真でわかりやすく伝える、初の公式本。





『暗い庭 聖人と亡霊、魔物(ドゥエンデ)と盗賊の物語』(ラモン・デル・バリェ=インクラン 著/花方寿行 訳)
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マリオ・プラーツが『肉体と死と悪魔』において言及した数少ないスペイン作家バリェ=インクラン。W・B・イェイツやガルシア=ロルカを想起させる作品など、この世ならぬ場所へと誘う、17の短篇小説。

2023/07/27

図書新聞「2023年上半期読書アンケート」、週刊読書人「2023年上半期の収穫から」に選出本リスト

図書新聞「2023年上半期読書アンケート」(7月29日付)に、以下の書籍が選出されております。


『近代日本美術展史』(陶山伊知郎著) 選者:暮沢剛巳さん(美術・デザイン批評)

「日本の美術展の歴史が大手新聞社と切っても切れない関係にあることが見えてくる」


『そして私たちの物語は世界の物語の一部となる インド北東部女性作家アンソロジー』(ウルワシ・ブタリア 編/中村唯 監修) 選者:小池昌代さん(詩人)

「驚きと親近感で読み出したら止まらない」


『定本 夢野久作全集 第8巻』 選者:川村邦光さん(文化史研究)

「夢野の関東大震災スケッチが収められている。歴史の記憶の再発見となろう」


『マナ・タブー・供犠 英国初期人類学宗教論集』〈シリーズ宗教学再考 1〉 選者:川村邦光さん

「新たな読みを通じて、古典から知の弾丸が飛び立つだろう」



「われわれを再度戦後文学の世界に連れ戻すだけの説得力を具えている」


『五つの箱の死』〈奇想天外の本棚 9〉(カーター・ディクスン 著/白須清美 訳/山口雅也 製作総指揮) 選者:小森健太朗さん(ミステリ作家)

「旧訳ではアンフェアにもみえていたカーの仕掛けが、本書ではよりフェアプレーな仕掛けとして吟味され賞翫することができる」


なお、同号には『ヴィヨン全詩集』(宮下志朗訳)の中務哲郎さん(京都大学名誉教授)による長大な書評も掲載されております。


また、週刊読書人「2023年上半期の収穫から」にも『〈ポストヒューマン〉の文学』が選出されました。
選出されたのは日比嘉高さん(日本近現代文学・文化研究)と郷原佳以さん(フランス文学)です。

郷原さん「埴谷の『死霊』に「反出生主義」を読み込む第三部は衝撃的だった」

2023/07/26

『園井恵子』『そして私たちの物語は世界の物語の一部となる』『近代日本美術展史』など書評掲載

『園井恵子 原爆に散ったタカラジェンヌの夢』(千和裕之著)の書評が毎日新聞(7月15日付)に掲載されました。

評者は川本三郎さん(評論家)です。

「大変な労作」
「その人生を調べてゆくうちに「全身全霊」で書き切るべきと著者が考えたというのもわかる」

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戦中映画の名作『無法松の一生』でヒロインを演じ、日本中を魅了した園井恵子。宝塚少女歌劇では春日野八千代らと舞台に立ち、随一の演技派として活躍。女優として阪東妻三郎、高峰秀子、丸山定夫らと映画や舞台で共演し、高い演技力と気品ある美しさから未来の大女優を嘱望されるも、終戦直前の昭和20年8月、滞在先の広島で運命の日を迎える――。
大林宣彦『海辺の映画館 キネマの玉手箱』、井上ひさし『紙屋町さくらホテル』のモデルになるなど、死後75年を経ていまも語り継がれる伝説の女優であり、演劇を通して自立した女性の生き方を追い求めた32年の劇的な生涯を、丹念な取材により描く初の本格評伝。


『ルーシー・ボストン 館の魔法に魅せられた芸術家』(田中美保子/安藤聡 編著)の書評が図書新聞(7月22日付)に掲載されました。
評者は野上暁(子ども文化研究者)さんです。

「内外の研究者のまさに総力を結集したボストン研究の一大集成であり重厚で濃密な評伝でもある」

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英国文化の神髄――英国最古と目される館に住み、児童書、パッチワーク、油絵、薔薇の庭園、音楽等、多種多様な分野で並外れた足跡を残した芸術家ルーシー・ボストンの全容が遂に明かされる。待望の評伝集!






『そして私たちの物語は世界の物語の一部となる』の書評が日本経済新聞(7月15日付)に掲載されました。
評者は中村和恵さん(比較文学者)です。

「読むにつれ、かれらのことがもっと知りたくなる。インド北東部への最初の窓となる本だ」

バングラデシュ、ブータン、中国、ミャンマーに囲まれ、
さまざまな文化や慣習が隣り合うヒマラヤの辺境。
きわ立ってユニークなインド北東部から届いた、
むかし霊たちが存在した頃のように語られる現代の寓話。女性たちが、物語の力をとり戻し、
自分たちの物語を語りはじめる。本邦初のインド北東部女性作家アンソロジー。






『近代日本美術展史』著者陶山伊知郎さんの共同通信インタビュー取材記事が日本各地の地方紙に掲載され始めています。

「読みどころは、1950年代以降実現していく、海外作品による美術展の舞台裏を描いた章だ。先例もノウハウもない中、ピカソら本人を口説いたり、相手国の政府に働きかけたり、あの手この手で「目玉作品」の借り入れに奔走する関係者たち。「いつの時代も借り手はつらい立場。道なき道を行くのは大変だけれど、しびれただろうと思います」」

『近代日本美術展史』(陶山伊知郎著)
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明治政府が主催した"国宝"揃いの「内国絵画共進会 古画の部」、帝室博物館総長・森鷗外による学芸活性化の試み、戦時体制下の「正倉院御物特別展観」、GHQと美術展の関わり、徳川家当主も出馬したルーブル展の対仏交渉、マチスやビカソら巨匠へのアプローチ、8年がかりのゴッホ展──。新聞、雑誌、研究書、諸機関の内部資料などをもとに、数々の興味深いエピソードを散りばめつつ、近代国家建設と官設博物館(のちの帝室博物館)の関わり、百貨店や新聞社の美術展への参画の発端、両者の連携の歴史的経緯、美術館と新聞社の共同主催の成り立ち、主な美術展の構築過程など、語られることの少なかった美術展の歴史的背景や舞台裏をつぶさに描く。
美術館と美術展の今後が問われる今、美術館が現在直面する課題の由来を知り、展望を考えるヒントとして、美術関係者だけでなく、政治、行政、実業の各界、美術愛好家、市井の人々など幅広い層の方々に訴求する一書。
図版140点以上。美術展年表、美術館創設年表、各種索引付き。

2023/07/14

『寝煙草の危険』『園井恵子』『近代日本美術展史』など書評掲載

『寝煙草の危険』(マリアーナ・エンリケス 著/宮﨑真紀 訳)の書評が「西日本新聞」(7月8日付)に掲載されています。

評者は河野聡子さん(詩人)です。

「ここに描かれた恐怖の内実は、突然人間に襲いかかり、取って食おうとする怪物の具現化ではない。どんな人も持ち得るネガティブな欲望や思考──保身や無関心、共感の欠如によって生み出された小さな悪意やうしろめたさなど、日常の心理に潜み、見ないふりをしているものがじわじわと襲ってくるのである」
「心拍音フェチの女性を語り手にした「どこにあるの、心臓」は、描写の緊迫感と官能性に大変驚かされた」

『寝煙草の危険』(マリアーナ・エンリケス 著/宮﨑真紀 訳)
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カズオ・イシグロ(ノーベル文学賞作家)絶賛!
「美しく、怖ろしい......近ごろ私が発見した最高に面白い小説」
――ガーディアン紙「今年のベスト・ブック(2021)」
寝煙草の火で老婆が焼け死ぬ臭いで目覚める夜更け、
庭から現れどこまでも付き纏う腐った赤ん坊の幽霊、
愛するロック・スターの屍肉を貪る少女たち、
死んだはずの虚ろな子供が大量に溢れ返る街......


『園井恵子 原爆に散ったタカラジェンヌの夢』(千和裕之 著)の書評が「岩手日報」(7月9日付)に掲載されています。

「著者と一緒に園井の生涯を探索する旅に出かける趣がこの本にはある」
「未完の大器の人生を心に刻んでほしい」

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戦中映画の名作『無法松の一生』でヒロインを演じ、日本中を魅了した園井恵子。宝塚少女歌劇では春日野八千代らと舞台に立ち、随一の演技派として活躍。女優として阪東妻三郎、高峰秀子、丸山定夫らと映画や舞台で共演し、高い演技力と気品ある美しさから未来の大女優を嘱望されるも、終戦直前の昭和20年8月、滞在先の広島で運命の日を迎える――。
大林宣彦『海辺の映画館 キネマの玉手箱』、井上ひさし『紙屋町さくらホテル』のモデルになるなど、死後75年を経ていまも語り継がれる伝説の女優であり、演劇を通して自立した女性の生き方を追い求めた32年の劇的な生涯を、丹念な取材により描く初の本格評伝。


『近代日本美術展史』(陶山伊知郎 著)の書評が「産経新聞」(経済7月9日付)に掲載されています。

「マチスやピカソら巨匠へのアプローチ、8年がかりのゴッホ展など、展覧会にこぎつけるまでの興味深いエピソードも満載」

『近代日本美術展史』(陶山伊知郎 著)
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明治政府が主催した"国宝"揃いの「内国絵画共進会 古画の部」、帝室博物館総長・森鷗外による学芸活性化の試み、戦時体制下の「正倉院御物特別展観」、GHQと美術展の関わり、徳川家当主も出馬したルーブル展の対仏交渉、マチスやビカソら巨匠へのアプローチ、8年がかりのゴッホ展ーー。新聞、雑誌、研究書、諸機関の内部資料などをもとに、数々の興味深いエピソードを散りばめつつ、近代国家建設と官設博物館(のちの帝室博物館)の関わり、百貨店や新聞社の美術展への参画の発端、両者の連携の歴史的経緯、美術館と新聞社の共同主催の成り立ち、主な美術展の構築過程など、語られることの少なかった美術展の歴史的背景や舞台裏をつぶさに描く。

2023/07/07

『園井恵子』『ディンマスの子供たち』『モダンマジック』など書評記載

『園井恵子 原爆に散ったタカラジェンヌの夢』(千和裕之 著)の書評が7月2日付「しんぶん赤旗」に掲載。

評者は近野十志夫さん(詩人)です。

「まとまるまでに10年以上かけたであろう大著となっている」「本書には120冊もの参考文献が挙げられ、本書の底力となっている」

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宝塚少女歌劇で活躍し、戦中名画『無法松の一生』のヒロイン役で日本中を魅了するも、32歳で広島の原爆に斃れた劇的な人生。大林宣彦、井上ひさし作品のモデルとなった伝説の女優・園井恵子の初の評伝。






『ディンマスの子供たち』(ウィリアム・トレヴァー 著/宮脇孝雄 訳)の書評が「図書新聞」7月15日号に掲載。
評者は竹松早智子さん(翻訳家)です。

「笑顔で人の秘密を暴こうとしている裏で、心は何を叫んでいるのだろう。答えは明記されていない。それでも彼の言葉は、本当の自分はここにいるのだとたしかに訴えかけている」

『ディンマスの子供たち』ウィリアム・トレヴァー・コレクション〉(ウィリアム・トレヴァー 著/宮脇孝雄 訳)
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その少年はすべてを目撃していた――イングランドの架空の港町ディンマス、人々は複雑な事情がありながらも平和な生活を営んでいる。しかし、一人の少年によって人々の意識の裏に潜む欲望・願望・夢が暴き出されていく。平凡な海辺の町を丸ごと描いて、読む者を戦慄させるトレヴァー初期の衝撃作、ついに邦訳! 1976年ウィットブレッド賞を受賞した傑作長篇がついに邦訳。





『モダンマジック』(ドナルド・マイケル・クレイグ 著/Hieros Phoenixほか 訳)の書評が「ムー」8月号に掲載。

「文字通り本書一冊、それに相応のやる気さえあれば、だれもが実践魔術師になれてしまう、驚異の魔術書である。今後「魔術」といえば、本書を抜きにしては語り得ぬであろう」

『モダンマジック』(ドナルド・マイケル・クレイグ 著/婀聞マリス、折刃覇道、白鳥至珠、バザラダン、Hieros Phoenix、Raven 訳)
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「実際に機能する魔術」の習得を目指し、多くの図版とイラストを使って、基礎的な知識や訓練から数々の儀式、魔術道具のDIYまでも懇切丁寧に解説。現代のグリモワともいうべきマグナム・オーパス。

2023/06/30

『火星からの来訪者』の書評が図書新聞7月8日号に掲載

『火星からの来訪者』(スタニスワフ・レム)の書評が「図書新聞」7月8日号に掲載されました。

評者は岡和田晃さん(文芸評論家)です。

「まさにこの点において特筆すべきが、諜報員たちの視点からアメリカの原爆投下を扱う「ヒロシマの男」(1947)だ。世界でもっとも早い時期に書かれた「原爆文学」の一つであるのは間違いなく、作家論的な文脈を措いても広く読まれるべき問題作である」

〈スタニスワフ・レム・コレクション7『火星からの来訪者 知られざるレム初期作品集(スタニスワフ・レム/沼野充義、芝田文乃、木原槙子 訳)
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『金星応答なし』に5年ほど先立つ、レムの本当のデビュー作とも言うべき本格的SF中篇『火星からの来訪者』、若き医師ステファン・チシニェツキは、町を歩いているときにユダヤ人と取り違えられて捕まり、他の無数のユダヤ人とともに貨車に押し込められ収容所に送られてしまう。ユダヤ人移送の決定的瞬間を描いた「ラインハルト作戦」、広島への原爆投下を主題にした、世界でもっとも早い文学作品の一つであり、SF的想像力を駆使して爆発の光景が創り出された「ヒロシマの男」など、レムがまだ20歳代だった1940年代から1950年にかけて書かれた、いずれも本邦初訳となる初期作品を収録。

2023/06/07

『〈ポストヒューマン〉の文学』『こんとんの居場所』『百貨店の戦後史』『濃霧は危険』『出淵勝次日記』『奇奇怪怪明解事典』など書評

『〈ポストヒューマン〉の文学』の書評が「週刊読書人」5月26日号に。評者は小野俊太郎さん(文芸評論家)。


「全体に一貫して、ある種の短歌的抒情や政治的クリシェから脱して対象が論じられ、読者に知的刺激を与え続ける本である」

先週の読売新聞読書欄には郷原佳似さん(東京大学教授)の書評も。

「現代的な概念を携えて過去の作品を読み直すことの刺激的な実践がここにある」


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人間の "後" には何が来るのか?――
〈人間中心主義〉の超克を画策する埴谷雄高、花田清輝、安部公房、澁澤龍彥の文学を共振させ、来たるべき〈ポストヒューマン〉のヴィジョンへと架橋する画期的論考。







『こんとんの居場所』の書評が日本経済新聞6月1日付夕刊に。評者は陣野俊史さん(批評家)。

「舞台装置の捉えどころのなさと、人間たちの対比が奇妙な味わいを残す佳品」

著者の山野辺太郎さんは、5月31日付毎日新聞読書欄でもインタビューが掲載されています。

「日常から出発して、想像力ではるか遠くにたどり着く。突拍子もない話を、等身大のまなざしでつづる」

『こんとんの居場所』(山野辺太郎著)
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いいんだよ、これで。なくなったんじゃなくて、変化しただけ――。 文藝賞受賞作『いつか深い穴に落ちるまで』(2018)、『孤島の飛来人』(2022)に続く、現代文学の異才による、二つの変身譚。








★書評が続く『百貨店の戦後史』ですが、今度は6月17日付図書新聞にて、谷内正往さん(大阪商業大学教授)の評が。

「本書は、これまであまり知られていない地方百貨店の史実を掘り起こした。ある意味フロンティアである」

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著名建築家による壮大でモダンな店舗ビル、華麗な売場とシャレた店員たち、先端のエレベーター・エスカレーター、ステータスを感じさせる包装紙、当時は「ご馳走」だった大食堂、飽くことなく楽しめる屋上遊園地......かつて「百貨店」はそこに行けばすべてが手に入る魔法の玉手箱であった。しかし戦後、日本経済の浮沈や社会情勢の移り変わりとともに、百貨店は激動の歴史をたどることになる――。
かつて隆盛を極めたものの今は消えてしまった全国各地11店の老舗デパートを徹底取材。関係者の証言や当時の新聞記事などをつぶさに取り上げつつ、その黄金時代から閉店までの興亡の歴史を日本の戦後史とともに振り返る傑作ノンフィクション。カラー口絵16頁。貴重図版300点以上掲載!



★順調刊行中〈奇想天外の本棚〉の第6配本『濃霧は危険』について、同じく6月17日付図書新聞に佐藤みゆきさん(翻訳家)の書評も掲載されています。

「作品には読み手を魅了する要素が沢山詰まっている」「複雑な役どころを担う登場人物。効果的に散りばめられた仕掛けや伏線。そして結末に明かされる意義な事実。著者が読者に挑んでくる知的な戦いは捻りが効いている」

〈奇想天外の本棚6〉『濃霧は危険』(クリスチアナ・ブランド著/宮脇裕子訳/山口雅也 製作総指揮)
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オールタイムベスト級の傑作を次々と発表し、いわゆる英国ミステリ小説の黄金時代最後の作家としてゆるぎない地位を築いたクリスチアナ・ブランドが、すべての少年少女のために、みずみずしい筆致で、荒涼とした大地と海が広がるイギリス南部のダートムアを舞台に繰り広げられる冒険を描いたジュヴナイルの傑作。






『出渕勝次日記』の書評が「史学雑誌」2023年第4号に。評者は大窪有太さん(日本学術振興会特別研究員)です。

「日本外交史の第一級史料として、ぜひ手元に置いておきたい一冊である」

『出淵勝次日記』(高橋勝浩編)
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戦前に外務省亜細亜局長、外務次官、駐米大使、貴族院議員を歴任し、戦後は参議院議員を務めた、出淵勝次の日記を完全翻刻。幣原喜重郎外相に外務省亜細亜局長・外務次官として仕え、日本外交の陣頭指揮をとった時期の政策決定過程や、満洲事変勃発時に駐米大使として、スティムソン国務長官ら当時のアメリカ政府首脳と交わした息詰まる折衝の模様など、外務省記録等の公文書だけでは捉え切れない日本外交の裏面を詳細に記録した第一級の史料。




★『奇奇怪怪明解事典』の記事が日本経済新聞6月10日付夕刊に掲載。ポッドキャストの書籍化が相次いでいるという話題のなかで、「モノとしての書籍の特徴をうまく生かした事例といえるだろう」という評価をいただきました。

『奇奇怪怪明解事典』(TaiTan/玉置周啓著)
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2021年3月の JAPAN PODCAST AWARDS 2020 Spotify NEXT クリエイター賞の受賞を皮切りに、同年5月にはオーディオストリーミングサービス Spotify での独占配信が発表され、Spotify Podcastチャートで最高順位第1位をマーク、2021年12月現在の合計再生時間・合計再生回数は前年比999%増をたたき出すなど、近年のポッドキャストブームを代表する大人気番組となった「奇奇怪怪明解事典」が待望の書籍化!
日本のヒップホップシーンを牽引する グループDos Monos のメンバーTaiTan と、近年目覚ましい活動を展開するバンド MONO NO AWARE のフロントマン玉置周啓が多様なコンテンツと社会現象について語りのめす、アクチュアルな社会批評集にしてカルチャー全般への最良のガイドブック=ブックガイド。

2023/05/22

『百貨店の戦後史』各紙で話題

『百貨店の戦後史 全国老舗デパートの黄金時代』(夫馬信一 著)が刊行以来さまざまな媒体で紹介されております。


◆4月22日付毎日新聞では、持田叙子さん(日本近代文学研究者)が「都市再開発や大型量販店の台頭に消えたとびきりの夢の場所。これらかどう再生するのか。おしゃれな包装紙、広告チラシ、入り口の巨大レリーフなど多数の写真がなつかしく切ない」との言葉とともに紹介。

◆各地方紙に配信された伊藤重夫さん(経済ジャーナリスト)の書評では、「かつての幸福の原風景が時代のあだ花だったとすれば寂しい限りだが、これは何も百貨店業界に限ったことではない。本書は時代環境の変化に翻弄されるという、あらゆる業種や企業に共通する宿命を描いた作品だ」とされています。

◆5月14日付北海道新聞では、森永卓郎さん(経済アナリスト)が「著者が丹念に集めた資料を的確に整理した本書は、単なる読み物というよりも、未来に継承すべき重要な歴史的文献となることだろう」と最大限のお言葉で推奨。

その他各紙で紹介が続いております。

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著名建築家による壮大でモダンな店舗ビル、華麗な売場とシャレた店員たち、先端のエレベーター・エスカレーター、ステータスを感じさせる包装紙、当時は「ご馳走」だった大食堂、飽くことなく楽しめる屋上遊園地......かつて「百貨店」はそこに行けばすべてが手に入る魔法の玉手箱であった。しかし戦後、日本経済の浮沈や社会情勢の移り変わりとともに、百貨店は激動の歴史をたどることになる――。
かつて隆盛を極めたものの今は消えてしまった全国各地11店の老舗デパートを徹底取材。関係者の証言や当時の新聞記事などをつぶさに取り上げつつ、その黄金時代から閉店までの興亡の歴史を日本の戦後史とともに振り返る傑作ノンフィクション。カラー口絵16頁。貴重図版300点以上掲載!

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