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デブチカツジニッキ

出淵勝次日記

発売日 2022/11/14

判型 A5判   ISBN 978-4-336-07398-3

ページ数 752 頁   Cコード 0021

定価 24,200円 (本体価格22,000円)

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内容紹介

◆日本外交を中心とする国際政治史研究に不可欠の第一級史料

戦前に外務省亜細亜局長、外務次官、駐米大使、貴族院議員を歴任し、戦後は参議院議員を務めた、出淵勝次の日記を完全翻刻。幣原喜重郎外相に外務省亜細亜局長・外務次官として仕え、日本外交の陣頭指揮をとった時期の政策決定過程や、満洲事変勃発時に駐米大使として、スティムソン国務長官ら当時のアメリカ政府首脳と交わした息詰まる折衝の模様など、外務省記録等の公文書だけでは捉え切れない日本外交の裏面を詳細に記録した第一級の史料。

【本書の特色】
①明治32年(1899)から昭和17年(1942)に至る時期の、主として外交官・貴族院議員時代の出淵勝次の断続的な日記の翻刻と、彼の回顧談の復刻を収録。
②外務次官または駐米大使を勤めた外交官が、両職の在任中に記した日記はきわめて少なく、とりわけ駐米大使在任中の公刊された日記としては、現在のところ出淵とその女婿朝海浩一郎のものだけであり、貴重。
③日記はメモ形式ではなく、起床から就寝までの一日の行動や出来事を詳述。
④明治期の日記二冊、とりわけロシア視察旅行の日記は、大蔵大臣ウィッテとの会談内容を伝えるだけでなく、シベリア鉄道全通前のロシア極東地域やシベリア地方の状況を知るための貴重な地誌的記録。
⑤外務省亜細亜局長・外務次官・駐米大使在職時代の日記は、第二次奉直戦争、郭松齢事件、満洲事変等の外交政策の決定過程について、外務省記録(外交文書)などの公文書だけでは捉え切れない裏面の事情を提供。
⑥貴族院議員就任前後の日記は、オーストリア・ニュージーランドへの親善使節としての派遣記録、日中戦争や防共協定強化問題への対応策、貴族院における日米交渉をめぐる質疑応答などを収める。
⑦外交官在職時代の思い出深い事件や経験について、簡にして要を得た回顧談も収録。
⑧巻末の主要人名索引は検索に便利。
⑨出淵勝次の政治的生涯とその日記に関する解題のほか、略年譜、関係系図、主要著作一覧を網羅することによって、彼の業績が一望のもとになった、まさしく出淵勝次に関する史料の〝決定版〟。
⑩高松宮宣仁親王・同妃喜久子両殿下、徳川家達、石井菊次郎、深井英五、松岡洋右、米国大統領F・D・ルーズヴェルト夫妻、米国国務長官スティムソン、飛行家リンドバーグ、デイヴィス・カップ創設者デイヴィス、映画女優ジョーン・クロフォードなど、主に出淵が駐米大使時代に要人等とともに撮影した貴重な写真を掲載。

著者紹介

高橋勝浩 (タカハシカツヒロ)

昭和39(1964)年千葉県生まれ。平成元(1989)年國學院大學大学院法学研究科博士課程前期修了後、宮内庁(書陵部)へ入庁。現在、同部編修課首席研究官。専攻、日本近現代史。
編著書に、『内田康哉関係資料集成』(柏書房、共編)、『絵画に見る満洲事変と日中戦争―軍人画家武藤夜舟戦争画集―』(国書刊行会)、主な論文に、「石井菊次郎」「内田康哉」(『人物で読む近代日本外交史 大久保利通から広田弘毅まで』吉川弘文館)、「本多熊太郎の政治的半生」(慶應義塾大学福沢研究センター『近代日本研究』第28巻)などがある。

目次

明治卅二年夏北越旅行記
明治卅四年七月魯国行紀
大正十二年(一九二三)日記
大正十三年(一九二四)日記
大正十四年(一九二五)日記
大正十五年/昭和元年(一九二六)日記
昭和六年(一九三一)日記
昭和七年(一九三二)日記
昭和八年(一九三三)日記
昭和十年(一九三五)日記
昭和十一年(一九三六)日記
昭和十三年(一九三八)日記
昭和十四年(一九三九)日記
昭和十六年(一九四一)日記
昭和十七年(一九四二)日記 
回顧談「外交官生活を顧みて」

出淵勝次略年譜
出淵家関係系図
菊池家関係系図
出淵勝次主要著作一覧
解題――「出淵勝次日記」と彼の政治的生涯について―― 高橋勝浩
あとがき
主要人名索引

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