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トオイヒノゲンエイ

遠い日の幻影

西尾幹二ベストエッセイ集  

発売日 2025/10/17

判型 四六判   ISBN 978-4-336-07802-5

ページ数 296 頁   Cコード 0095

定価 2,640円 (本体価格2,400円)

内容紹介

西尾幹二が遺した珠玉のエッセイ。
「暮しのつれづれに」
「私の本棚から」
「ドイツで考えたこと」
「先人たち、友人たち」
「日本および日本人について」
「ニーチェをめぐって」
にテーマを絞り、その時々の追憶を辿る。

著者紹介

西尾幹二 (ニシオカンジ)

1935年、東京生まれ。東京大学大学院修士課程修了。文学博士。電気通信大学名誉教授。
翻訳書にニーチェ『偶像の黄昏/アンチクリスト』(白水社)、 ニーチェ『悲劇の誕生』、ショーペンハウアー『意志と表象としての世界』(いずれも中公クラシックス)など。
著書に『江戸のダイナミズム』、『異なる悲劇 日本とドイツ』(いずれも文藝春秋)、『ヨーロッパの個人主義』、『自由の悲劇』(いずれも講談社現代新書)、『ヨーロッパ像の転換』、『歴史の真贋』(いずれも新潮社)、『あなたは自由か』、『日本と西欧の五〇〇年史』 (いずれも筑摩書房)など。2024年逝去。『西尾幹二全集』(全22巻、補巻2冊。国書刊行会)を刊行中。

加藤康男 (カトウヤスオ)

1941年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部中退。出版社勤務のかたわら、著作活動に携わる。
主な著書に、『通州事件の真実―― 昭和十二年夏の邦人虐殺 』(草思社文庫)、『三笠宮と東條英機暗殺計画―― 極秘証言から昭和史の謎に迫る』(PHP新書)、『靖国の軍馬 戦場に散った100万頭』(祥伝社新書)、『双葉山の邪宗門―― 「璽光尊事件」と昭和の角聖』(草思社)、『謎解き「張作霖爆殺事件」』(PHP新書、山本七平賞奨励賞)などがある。

工藤美代子 (クドウミヨコ)

1950年、東京生まれ。チェコのカレル大学を経てカナダのコロンビア・カレッジを卒業、1982年に帰国。主な著書に『工藤写真館の昭和』(講談社文庫、講談社ノンフィクション賞)、『小泉八雲――漂泊の作家ラフカディオ・ハーンの生涯』(毎日新聞出版)、『日々是怪談』(中公文庫)、『快楽――更年期からの性を生きる』(中公文庫)、『赫奕たる反骨 吉田茂』(日本経済新聞出版社)、『悪名の棺―― 笹川良一伝』(幻冬舎文庫)、『うつ病放浪記―― 絶望をこえて生きる』(講談社)、『恋づくし―― 宇野千代伝』(中央公論新社)、『美智子さまその勁き声』(毎日新聞出版)などがある。

目次

まえがきーー エッセイに残された「心」について 工藤美代子

1 暮しのつれづれに
人間の卑小化/実践家の方法/親の愛、これに勝る教師はなし/不惑考─ 私が四十歳の頃/「僕は猫の『クリ』である」(抄)/遠い日の幻影/野口村の思い出/婚礼と弔い/断念について/水のかき消える滝/香典の功徳/私の墓/長寿について

2 私の本棚から 
「雙面神」脱退の記/私の読書遍歴/大岡昇平全集の刊行にふれて/無心/通と野暮/権力/言葉と朗読/手製の海賊版/私が出会った本/ドイツ文学を選んだこと/戦争直後に日本の戦争を擁護したあるアメリカ要人/便利すぎる歴史観─ 司馬遼󠄁太郎と小田実

3 ドイツで考えたこと
ロルフ・ホッホフート『神の代理人』/マダム・バタフライという象徴/ヨーロッパの老人たち/ドイツで会ったアジア人/国境について/変化したヨーロッパの位置と日本の学問/ドイツの終戦記念日

4 先人たち、友人たち 
田中美知太郎氏の社会批評の一例/田中美知太郎先生の思い出/一度だけの思い出/手塚富雄/柏原兵三の文学碑/現実を動かした強靱な精神─ 福田恆存氏を悼む/愛国者の死─ 孤軍奮闘した坂本多加雄氏の急逝/高井有一さんの福田恆存論/我が好敵手への別れの言葉

5 日本および日本人について 
私の保守主義観/知性過信の弊/民主教育への疑問/生徒の自主性は育てるべきものか/歴史への畏れ/私の文化観/教養の錯覚/保守停滞の兆し/日本人と時間/「国際化」などという言葉は使うなかれ/そもそも外国の正義と善意を信じてよいのか/既存の秩序覆す必要/道徳的責任と政治的責任/占領軍の呪文

6 ニーチェをめぐって 
古代の獲得/知行合一/歴史の死/行為と観照/歴史と文学/予言者の悲劇/人間ニーチェをつかまえる/知的節度ということ─ サント・ブーヴとゲーテの智恵/ショーペンハウアーの現代性/氷上英廣『ニーチェの顔』/フロイトとニーチェの出発点/ショーペンハウアーとヨーロッパの世紀末

暗夜の一灯ーー跋に代えて 加藤康男

遠い日の幻影


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