1. トップページ > 
  2. 日本文学 > 
  3. 近代文学 > 
  4. 虚栄の市 汚れた土地 冬の神話

キョエイノイチヨゴレタトチフユノシンワ

虚栄の市 汚れた土地 冬の神話

小林信彦初期長篇集成  

発売日 2025/06

判型 四六変型判   ISBN 978-4-336-07749-3

ページ数 768 頁   Cコード 0039

定価 5,280円 (本体価格4,800円)

内容紹介

純文学作家・小林信彦の原点
初期傑作長篇三作を一挙集成

1960年初頭の東京を舞台にマスコミ・文壇で蠢く知的俗物たちの生態を強烈な毒を孕んだカリカチュアで描くデビュー長篇『虚栄の市』、少年期の壮絶な集団疎開体験を基にして書かれた〈戦闘シーンのない戦争文学〉の傑作『冬の神話』、そして著者自ら封印し〈幻の純文学作品〉として長らく入手困難になっていた異色の悪漢小説(ピカレスク・ロマン)『汚れた土地』――純文学作家・小林信彦の原点となる初期長篇三作を貴重な単行本版で集成。
*解題=高崎俊夫 装幀=大久保伸子 装画=小林泰彦
  
*特別収録 ・『虚栄の市』跋文=山川方夫 文庫版解説=小野二郎 
      ・『汚れた土地』書評=澁澤龍彦 
      ・『冬の神話』文庫版解説=山田智彦
      ・ 小林信彦『虚栄の市』日記(単行本初収録)

著者紹介

小林信彦 (コバヤシノブヒコ)

1932(昭和7)年、東京・旧日本橋区米沢町(現・中央区東日本橋二丁目)に和菓子屋の長男として生れる。幼少期より、多くの舞台や映画に触れて育つ。早稲田大学文学部英文科卒業後、江戸川乱歩の勧めで「宝石」に短篇小説や翻訳小説の批評を寄稿(中原弓彦名義)、「ヒッチコックマガジン」創刊編集長を務めたのち、64年に長篇小説『虚栄の市』で作家デビュー。創作のかたわら、坂本九や植木等などのバラエティ番組、映画の製作に携わる。その経験はのちに『日本の喜劇人』執筆に生かされ、同書で芸術選奨新人賞を受賞。以来、ポップ・カルチャーをめぐる博識と確かな鑑賞眼に裏打ちされた批評は読者の絶大な信頼を集めている。主な小説作品に『大統領の密使』『唐獅子株式会社』『紳士同盟』『ちはやふる奥の細道』『夢の砦』『ぼくたちの好きな戦争』『極東セレナーデ』『うらなり』(菊池寛賞受賞)などがある。また映画や喜劇人についての著作に『われわれはなぜ映画館にいるのか』『黒澤明という時代』『決定版 日本の喜劇人』『決定版 世界の喜劇人』『おかしな男 渥美清』『テレビの黄金時代』など多数。

虚栄の市 汚れた土地 冬の神話


*近刊

ページトップへ