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ファントマトトラワレノオウ

ファントマと囚われの王

発売日 2025/10/24

判型 四六変型判   ISBN 978-4-336-07358-7

ページ数 560 頁   Cコード 0397

定価 4,180円 (本体価格3,800円)

内容紹介

「俺はファントマだよ、陛下!」

フランス史上最大の怪人。
元祖黒マスクの怪人──バットマンも、怪人二十面相も、源流はファントマにあり!

ジューヴ警部とファントマの因縁の対決。
愛人殺し容疑の王の身代わりに幽閉された、新聞記者ファンドールの危機一髪!
久生十蘭が換骨奪胎し『魔都』を生んだ怪作。
ダークヒーロー犯罪小説。

コンコルド広場の噴水のニンフ像が夜な夜な歌をうたう──大晦日、新聞記者ファンドールはお忍びでパリにやってきたヘッセ=ヴァイマル王国の王と意気投合。ところが王の愛妾死亡事件に巻き込まれ、ひょんなことから王の身代わりを演じるはめに。相棒の敏腕警部ジューヴはファンドールを救いだすべく奔走! これもファントマ? あれもファントマ! 怪人の狙いはいかに? パリを縦横無尽に追跡する、めくるめく死闘のスペクタクル。

元祖黒マスクの怪人ファントマ。今なおフランスで絶大なる人気を誇り、映画にもなり絵にも描かれ、おびただしいフォロワーを生んだ悪のアイコンは、コクトーに、マグリットに、ブルトンに、横尾忠則に愛された。犯罪大活劇のファントマ・シリーズ全32巻より、もっともファントマらしいと謳われるうちの一冊を本邦初訳。

ジゴマ、シェリ=ビビ、そしてこのファントマで、ついに完結を迎える〈ベル・エポック怪人叢書〉の第3回配本。

著者紹介

ピエール・スヴェストル (ピエールスヴェストル)

Pierre Souvestre 1874-1914
フランスのジャーナリスト、小説家。ブルターニュ地方フィニステール県プロムラン生まれ。元知事の息子として幼少時よりパリで育つ。弁護士資格をもつが文筆業に忙しく、自動車およびモータースポーツのジャーナリスト、実業家として活躍。そしてなにより、秘書のアランと共作したファントマ・シリーズで名を馳せる。1914年に早逝、享年39。

マルセル・アラン (マルセルアラン)

Marcel Allain 1885-1969
フランスのジャーナリスト、小説家。パリ生まれ。弁護士の息子として法曹界を志すがジャーナリストに転じる。スヴェストルの秘書及びゴーストライターとなり、のちにスヴェストルとファントマ・シリーズ全32巻を手がける。スヴェストル没後も11作を書き継いだ。著作は400作を超える。

赤塚敬子 (アカツカタカコ)

1980年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。東京都立大学非常勤講師。著書に『ファントマ――悪党的想像力』(風濤社)、訳書にスヴェストル&アラン『ファントマ』(風濤社)がある。

目次

第1章 やんごとなき酔っぱらい
第2章 レモンおばさんの間借人
第3章 モンソー通りの惨劇
第4章 誰と勘違いしているのか
第5章 〈歌う噴水〉の前で
第6章 捜査開始
第7章 王の謁見
第8章 マリー・パスカル
第9章 食卓には三人……
第10章 ヴルフェンミーメングラシュク
第11章 百二十七駅
第12章 めくるめく変装劇
第13章 ヘッセ=ヴァイマル王国
第14章 ヘードヴィゲ王妃の謁見
第15章 謎の牢獄
第16章 ダイヤ泥棒
第17章 手がかりを追って
第18章 眠る男
第19章 自由の身に
第20章 フレデリック=クリスティアン二世
第21章 恐るべき確信
第22章 われら三人のうちに……ファントマあり!
第23章 公式見解
第24章 ジューヴの噓
第25章 生きねば
第26章 ベストの告発
第27章 北南線大爆発
第28章 無罪か、有罪か
第29章 危険な発見
第30章 尾 行
第31章 通 夜
第32章 ファントマの逮捕……

訳者解説「コンコルド広場の噴水、あるいはファントマの肖像」

ファントマと囚われの王


*近刊

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