1. トップページ > 
  2. 海外文学 > 
  3. 怪奇・ホラー > 
  4. 吸血鬼ヴァーニー 或いは血の饗宴 第一巻

キュウケツキヴァーニー アルイハチノキョウエン

吸血鬼ヴァーニー 或いは血の饗宴  第一巻

発売日 2023/03/27

判型 四六判   ISBN 978-4-336-07407-2

ページ数 416 頁   Cコード 0397

定価 2,750円 (本体価格2,500円)

内容紹介

雹と雨と雷鳴の狂乱とも形容すべきすさまじい嵐の夜、没落した名家バナーワース家の館の一室で眠るフローラは、ふと得体の知れない何者かが窓を破って部屋に侵入しようとしていることに気づく。恐怖で凍り付き、四肢を硬直させ、「助けて」とつぶやくことしかできないフローラが目にしたのは、血の気のない蒼白な顔、磨かれたぶりきのような目、深く裂けた唇、そしてぞっとするような瞳にも増して、なにより目を引く、白くぎらぎらした鋭い牙のような、猛獣のそれを思わせる突き出た醜悪な歯を持つおぞましい生き物であった。部屋に侵入した怪物は、不気味な咆哮をあげながらフローラに近づき、その長い髪を手にからめとって体をベッドに押しつけると、鋭い金切り声を上げるフローラの喉笛に牙のような歯を突き立てた。ほとばしる血潮が滾々とあふれ、室内にはそれを吸う異様な音が響いた……
ヴィクトリア朝時代のイギリスで、週刊の安価な媒体に連載された《ペニー・ドレッドフル》の代表的な作品であり、以後のあらゆる吸血鬼作品や吸血鬼造型の原点ともなったゴシック・ホラー小説の伝説的作品、世紀を超えて、ついに刊行開始!

装訂・シリーズロゴデザイン=坂野公一(welle design)

著者紹介

ジェームズ・マルコム・ライマー (ジェームズマルコムライマー)

James Malcolm Rymer(1814-1884)
イギリスの大衆小説《ペニー・ドレッドフル》界のスター作家。1814年ロンドンのクラーケンウェルの労働者階級の家庭に生まれる。スコットランド系。1842年に『クイーンズ・マガジン』で編集の仕事を始め、その記事の大半を執筆したと推測されている。次いで、ロンドンの出版業者で、後に「イギリスにおける新聞や大衆文化の勃興を支えた人物」と言われることになるエドワード・ロイドの下で職を得る。1843年に『裏切られたエイダ』を出版、その名を知られるようになった。1845年から1847年にかけて『吸血鬼ヴァーニー』を、1846年から1847年にかけて『真珠の首飾り』を、それぞれ《ペニー・ドレッドフル》に連載し人気を博した。

トマス・ペケット・プレスト (トマスペケットプレスト)

Thomas Peckett Prest(1810-1859)
イギリスの大衆小説《ペニー・ドレッドフル》界のスター作家、ジャーナリスト、音楽家。ホラー小説の名手としても知られる。19世紀中頃の様々なイギリスの怪奇小説に登場する架空の連続殺人者で、ロンドンのフリート街に理髪店を構える悪役の理髪師スウィーニー・トッドを、『真珠の首飾り』においてジェームズ・マルコム・ライマーと共同で生み出し、またライマーとは『吸血鬼ヴァーニー』を共同で執筆した。エドワード・ロイドの出版工房に参加するまでは、才能ある音楽家として名を馳せた。

山口雅也 (ヤマグチマサヤ)

早稲田大学法学部卒業。大学在学中の1970年代からミステリ関連書を多数上梓し、’89年に長編『生ける屍の死』で本格的な作家デビューを飾る。’94年に『ミステリーズ』が「このミステリーがすごい!’95年版」の国内編第1位に輝き、続いて同誌の2018年の30年間の国内第1位に『生ける屍の死』が選ばれKing of Kingsの称号を受ける。’95年には『日本殺人事件』で第48回日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)を受賞。シリーズ物として《キッド・ピストルズ》や《垂里冴子》など。その他、第四の奇書『奇偶』、冒険小説『狩場最悪の航海記』、落語のミステリ化『落語魅捨理全集』などジャンルを超えた創作活動を続けている。近年はネットサイトのGolden Age Detectionに寄稿、『生ける屍の死』の英訳版Death of Living Deadの出版と同書のハリウッド映画化など、海外での評価も高まっている。

三浦玲子 (ミウラレイコ)

翻訳家。訳書にE・H・ヘロン『フラックスマン・ロウの心霊探究』(書苑新社)、オーガスト・ダーレス編『漆黒の霊魂』(論創社)、スチュアート・パーマー『五枚目のエース』(原書房)、ジョナサン・サントロファー『赤と黒の肖像』(早川書房)、仁賀克雄編『吸血鬼伝説』(原書房、共訳)他。

森沢くみ子 (モリサワクミコ)

翻訳家。訳書にブラム・ストーカー『七つ星の宝石』、A・メリット『魔女を焼き殺せ!』(共に書苑新社)、エリック・キース『ムーンズエンド荘の殺人』(東京創元社)、エラリー・クイーン『熱く冷たいアリバイ』(原書房)、ヘンリー・スレッサー『最期の言葉』(論創社)他。

目次

【炉辺談話】 『吸血鬼ヴァーニー 或いは血の饗宴 第一巻』(山口雅也)
第一部 バナーワース館の吸血鬼

同じ著者・訳者の作品

九番目の招待客

『そして誰もいなくなった』先駆作の本命はこれか⁉ 『そして誰もいなくなった』の謎…

五つの箱の死

深夜一時、女性に請われるまま、部屋に足を踏み入れたサンダース医師が目にしたのは、…

『フランケンシュタイン』+『そして誰もいなくなった』!? 現代ミステリの旗手ホッ…


>> もっと見る

ページトップへ