カイケツビョウ イガクノナゾニイドンダオトコタチ
壊血病 医学の謎に挑んだ男たち
発売日 2014/08/22
判型 四六判 ISBN 978-4-336-05799-0
ページ数 264 頁 Cコード 0098
定価 2,750円 (本体価格2,500円)
壊血病は古代ギリシアの昔から医師や水夫を悩ませてきた謎である。大航海時代になって、船は大型化し長期の航海も可能になったが、食糧保存には限界があったため壊血病は奇病から恐ろしい疫病になっていく。この時代だけで200万人の船乗りの命を奪ったとも言われる。壊血病はさらに国家の命運を左右する要因にもなり、ナポレオン戦争中のイギリスとフランスの衝突で頂点に達した。この恐怖の病にリンド医師、キャプテン・クック、ブレーン卿の3人が挑む、熱い男たちの物語。
スティーブン・R・バウン (スティーブン・R・バウン)
カナダのオタワ生まれ。アルバータ大学で歴史学を専攻後、メディア界に身を置く。
2002年から科学や航海の歴史に変革をもたらした事件や人物に関わる作品、冒険と交易の接点に注目した作品を発表してきている。日本では、第二作目の『壊血病』(国書刊行会、2014年)が出世作となり、『最後のヴァイキング┅ロアール・アムンセンの生涯』(国書刊行会、2017年)等が刊行されている。多様な事実の累積から思わず引き込まれる興味深い物語を紡ぎ出す才能はカナダのサイモン・ウィンチェスターとも呼ばれている。
中村哲也 (ナカムラテツヤ)
1989年、帝京大学医学部大学院修了。1991年、板橋中央総合病院院長就任。2006年、関東・東北・北海道に複数の医療法人を有するIMSグループの理事長に就任。2007年、板橋中央総合病院総院長となる。現職として、アジア慢性期医療協会理事長、全国公私病院連盟常務理事、板橋中央看護専門学校、イムス横浜国際看護専門学校の校長などを兼ねる。
小林政子 (コバヤシマサコ)
明治学院大学英文学科を中退し外務省入省。リスボン大学留学。1988年に外務省を早期退職して翻訳を志す。
〈主な訳書〉
『私の見た日本人』(パール・バック著、2013年)、『壊血病』(2014年)、『最後のヴァイキング』(2017年)(共にスティーブン・R・バウン著)、『現代の死に方』(シェイマス・オウマハニー著、2018年)、『2084年報告書』(ジェームズ・ローレンス・パウエル著、2022年)、『極地探検家 シャクルトンの生涯』(ラヌルフ・ファインズ著、2024年)など(以上 国書刊行会)。『ギリシャ人ピュテアスの大航海』(バリー・カンリフ著、2023年 青土社)。