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ハリダシマドノマチ

張り出し窓の街

発売日 2011/12/08

判型 菊判   ISBN 978-4-336-05377-0

ページ数 544 頁   Cコード 0097

定価 5,400円 (本体価格5,000円)

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内容紹介

日本翻訳出版文化賞受賞作。
アラブ圏唯一のノーベル文学賞作家ナギーブ・マフフーズの代表作『カイロ3部作』新完訳版、第一部「張り出し窓の街」ついに刊行される!
宮殿通りに住む一家の家長アフマドが壮年期の物語。アミーナは夫の留守の間に禁じられた外出をしたことがばれて、一時実家に帰される。アーイシャは資産家シャウカト家の次男ハリールに嫁ぎ、それが縁でハディーガも同家の長男で男やもめのイブラーヒームと結婚。身持ちの悪いヤーシーンは父の親友の娘のザイナブと結婚させられるが、性的醜聞が原因で身重の妻が家出をしてそのまま離婚。時代は一九一七年から一九一九年で、この時期エジプトでは独立運動が活発となり、ザグルールがマルタに追放されると、カイロはデモで騒然となり、愛国主義者のファフミーは親に内緒で活動。やがてザグルールが釈放され、民衆が平和的デモを行って喜びを表現したが、突如英軍が発砲し、一家の希望の星ファフミーは、若い命を落とす。これと前後して、アーイシャが難産の末、女児ナイーマを出産。

*張り出し窓(張り出し窓は格子がはめ込まれ、女は中から外をのぞき見ることができるが、外からは見られず、古い社会習慣を代弁するもので、旧市街の民家に多い)



第二部―「欲望の裏通り」
第三部―「夜明け」

著者紹介

ナギーブ・マフフーズ

ナギーブ・マフフーズ(1911年12月11日―2006年8月30日)
マフフーズはエジプトの文豪、1988年にアラブ人の作家として初めてノーベル文学賞の栄冠に輝く。カイロ旧市街に下級官吏の末子として生まれ、長じてカイロ大学哲学科に入学、卒業後官吏と作家の二足の草鞋を履いたが、定年後文学活動に専念し、94歳の高齢で世を去るまで、35冊の長編、19冊の短編集などを発表。その中で特に彼の文名を高めたのが、56、57年に発表された大河小説『カイロ三部作』で、一連の社会的リアリズム小説を完成させた大作。その後の時代では、人間と宗教の関係を取り上げた『わが町内の子供たち』(1959年に新聞連載)、宗教と悪徳の問題に焦点を置いた『選民の詩』(1977年刊)が力作で、ともに寓意的、象徴的筆致で書かれており、また『三部作』に次ぐ大河小説。これらに加え、マフフーズは多くの野心作を次々と発表し、多岐にわたる傾向、スタイル、更に技法を大胆に発展させた。晩年になってからも 創造力は旺盛で、たとえばアラビアン・ナイトの後日談の形を取った『千夜の夜々(邦訳名シェヘラザードの憂愁)』が82年に刊行。彼は開明的作家で、西洋哲学を研究し、欧米文学を読み、社会主義にも共感を示したが、『わが町内の子供たち』の発表以来彼に反発していたイスラム過激派の分子により、94年襲撃されて負傷。短編の分野でも斬新な作品を多数創作し、最晩年になってからは夢想的な掌編を次々と発表。

塙治夫 (ハナワハルオ)

塙 治夫(はなわ はるお、1931年 - )は、外務省外交官を長く努め、現在はアラブ文学翻訳家。

茨城県生まれ。1952年外務省に勤務し、カイロでアラビアを学び、外交官としてアラブ諸国に赴任した。外交官時代にエジプトのノーベル文学賞作家ナギーブ・マフフーズ氏と知り合い、日本での翻訳を託された。退官後はアラブ文学を広めるため翻訳家として活動し、現在に至る。
 マフフーズ作品の主な訳本は、短編「狂気の独白」、長編「バイナル・カスライン」、短編「ナギーブ・マフフーズ短編集」、長編「シェヘラザードの憂愁」、長編「泥棒と犬」
他に、「アブー・ヌワース飲酒詩選」
マフフーズとは1970年代に3回会った外、1989年にも会ってノーベル文学賞を授与されたことに祝意を述べた。

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