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「三田文学」にエリザベス・ボウエン『ホテル』の書評掲載

2022/01/26 パブリシティ

「三田文学」(2022年冬期号)にエリザベス・ボウエン『ホテル』の丁寧な書評を掲載いただきました。評者は河内恵子さんです。

「声が重なり合い、思いが湧出しても、どうしようもなく存在する人間の寂しさを彼女は多くの空間を舞台に描いた」
「ざわつきと寂しさを胚胎する20世紀の多層性は、空間にこだわり、空間を創り出す言語にきわめて意識的であったエリザベス・ボウエンによって確かに創造されている。私は20世紀に「浸る」ためにボウエン文学に何度も立ち還る」

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『ホテル』《ボウエン・コレクション2》(エリザベス・ボウエン/太田良子訳)
イタリア・リヴィエラ海岸のホテルはホリデー客でにぎわっている。医者になりたいシドニー・ウォレンは受験の疲れを癒しに、束の間ここにきている。彼女は倦怠感を漂わせる未亡人ミセス・カーに心惹かれる。ミセス・カーには20歳の息子ロナルドがいて、ドイツからここにやってくるという。ミルトン牧師、ロレンス三姉妹、第一次大戦の後遺症に悩む青年アメリングをまじえ恋がもちあがり......。イギリスの風習喜劇の雰囲気と1920年代戦間期の不安な心理を、地中海の陽光まぶしいひと夏に鮮やかに浮かび上がらせたボウエンの手腕、長篇デビュー作。
豊﨑由美氏推薦!

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