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キョウイクカミシバイシュウセイ

教育紙芝居集成

高橋五山と「幼稚園紙芝居」  

発売日 2016/07/25

判型 A4判変形   ISBN 978-4-336-05932-1

ページ数 358 頁   Cコード 0637

定価 30,240円 (本体価格28,000円)

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内容紹介

戦前期の日本で、初めて保育に導入された紙芝居の実相とは?――。教育現場での紙芝居活用を決定づけた「幼稚園紙芝居」シリーズを中心に、外国文学の受容史やメディアでの位置づけなど、多面的な視点から紙芝居を取り上げ、研究の基盤となる資料を提示する。

■本書の特徴
・「教育紙芝居の創始者」とも呼ばれる高橋五山による最初期の教育紙芝居「幼稚園紙芝居」。所蔵する機関が極めて少ない、その全30作品を網羅。ほぼ全ての絵と脚本をオールカラーで収録し、詳細な解説を付す。
・脚本や絵の特徴、題材の出所、演出方法や、他の児童文化財との比較、戦後の紙芝居運動とのつながりなど、幅広い視点から解説を付し、紙芝居研究への新たな視座を提示する。
・「ゆっくり抜く」「さっと抜く」や「半分とめて二枚の絵を組み合わせる」など、初めて演出方法が記された紙芝居であり、紙芝居の実演、読み聞かせなどを行う教育者にとっても、演出の歴史を学ぶ上で有用である。
・巻末には、各分野の研究者による論考と、高橋五山および児童文化に関する略年譜を付す。

【推薦のことば】

児童文化への知見に再考を迫る労作----------三宅興子(梅花女子大学名誉教授)  
 
 保育園や幼稚園、小学校で紙芝居をみた経験のあるひとは多いだろう。それは、拍子木を合図に集まり街角で演じられた「街頭紙芝居」とは全く異なる歴史を持つ「教育紙芝居」(あるいは「印刷紙芝居」) だったのである。しかし、これまでその実態を知る手がかりも、毎年、優れた紙芝居に与えられる「高橋五山賞」(1961年創設)のネーミングのもとになった肝心の高橋五山に関する情報も、わずかしかなかった。
 本書は、その飢えを一挙に埋めてくれる画期的な労作である。オールカラーの大判書籍で、1935年から43年に出版された、初の教育紙芝居である「幼稚園紙芝居」全30輯の絵と脚本、あらすじと解説に、論考4編と略年譜も付されている。さまざまなアプローチを可能にする資料集であると同時に、研究書でもあり、紙芝居を面白くする創意工夫のあとを辿る稀有な歴史書でもある。
 図案デザイナー・作家でもあった高橋五山は、大正時代に盛んであった幼児向け絵雑誌の編集者としての経験を活かして、「幼稚園紙芝居」でそのマルチな才能を開花した。絵雑誌の系譜から紙芝居への繫がり、海外児童文学の受容など、本書で示される周辺分野との関連も興味深い。
 子どものメディアに関心のあるひとには、随所に「発見」があり、これまで持っていた知見の再考を迫られることにもなるだろう。この真の「豪華本」 が出版されたことは、大変喜ばしく、多くの読者の目にふれることを強く願っている。

【推薦のことば】

保育者の養成にも活用したい----------野本茂夫(國學院大學教授)

 高橋五山は、紙芝居を保育現場に普及させた開拓者である。本書は、その五山の「教育紙芝居」の全貌を知ることができる得難い書物である。本書では紙芝居一作ごとに詳細な解説が添えられ、五山が紙芝居の魅力ある絵や話をどのように創りだしたか知ることができる。一例をあげると、五山は、紙芝居は絵本のように「めくる」のではなく「ぬく」ものであるとし、テンポよく紙芝居を展開させる技法として「普通にぬく」「半分までぬく」「がたがたさせてぬく」「さっとぬく」などの演出の仕方をこの時から工夫していたことがわかる。
 保育現場では、よく紙芝居が視聴覚教材として使用される。しかし、昨今の保育現場では子どもの文化財として紙芝居を生かし切れていないと感じることも少なくない。帰りの会や通園バスの待ち時間に、 紙芝居舞台を準備する余裕もなく紙芝居のセットを片手で握り、駆け足で読み終える。これでは、紙芝居を十分生かしきれていないのではないかと不安になる。
 セットを舞台に入れ、演出を工夫し、大好きな先生が実演するところに紙芝居の魅力がある。もしかすると、保育者を養成する大学や短大、専門学校で十分な指導が行き届いていなかったのかもしれないと養成校の教員のひとりとして反省させられる。本書は、紙芝居が保育現場の価値ある教材であり、子どもの文化財であることを、高橋五山の「幼稚園紙芝居」を通して原点から解き明かしてくれる。保育者養成校や保育現場に携わる先生、紙芝居研究者や紙芝居実演家にぜひ薦めたい一冊である。

著者紹介

高橋洋子 (タカハシヨウコ)

川戸道昭 (カワトミチアキ)

三浦佑之 (ミウラスケユキ)

米村佳樹 (ヨネムラヨシキ)

目次

[収録紙芝居]

第1部 童話の紙芝居化と保育への導入

赤頭巾ちゃん/花咲ぢぢい/長靴をはいた猫/金の魚/付録 カヘルトウシ/大国主命と白兎/付録 お猿とめがね/とんまなとん熊/三匹の仔豚/かぐや姫/ふしぎの国アリス物語/鴨とり権兵衛

第2部 紙芝居における演出技術の深化

ピーター兎/おむすびころりん/軍用犬のてがら/烏勘兵衛/七匹の小山羊/ハンスのたから/コブトリ/赤んぼばあさん/熊のお家/ピョンちゃんのお使

第3部 戦争の激化と新たな紙芝居への模索

オニノツリハシ/スズメノオヤド/ネズミノヨメイリ/森の幼稚園 オベンタウ/ケンミン(健民)/ヨクバリイヌ/ベニスズメトウグヒス/クウシウ(空襲)/金太郎の落下傘部隊/ガンバレコスズメ

[収録コラム]

紙芝居の裏面の工夫
大村主計と童謡
幼児文学の開拓者・浜田広介
全甲社編集部の仲間たち
幻灯のアリス
全甲社の紙芝居舞台と幕絵
目白文化村と落合文士村
「ウゴク漫画」のアイデア
ペープサートとパネルシアター
五山の能楽・狂言への興味
紙芝居の演じ方の変遷
はり絵紙芝居と保育 ほか

[論考・年譜]

『三匹の仔豚』と『ピーター兎』 ――西洋童話の受容史からみた「幼稚園紙芝居」の革新性(川戸道昭)
教育紙芝居になった神話と昔話(日本篇)――高橋五山の選択(三浦佑之)
戦後における紙芝居とその教育的利用――保育紙芝居を中心に(米村佳樹)    
保育紙芝居の歴史――高橋五山を中心として(高橋洋子)

高橋五山(昇太郎)・児童文化 略年譜

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