書籍詳細
ヒロシマハンノバクマツイシンシ
広島藩の幕末維新史
芸藩事情
- 発売日
- 2025/12
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 978-4-336-07798-1
- ページ数
- 352頁
定価 3,300円(本体価格3,000円)
内容紹介
広島藩の正史である『芸藩志』を読み解き、広島藩の視点から幕末維新史を編年的に辿る。これまで多くの歴史書で曖昧にされてきた、特に慶応3年秋から冬への同藩の動きを明らかにした新視点の一冊。
「広島藩の正史『芸藩志』は旧広島藩藩主浅野長勲の命に依って、明治30(1897)年から明治42(1909)年にかけて旧藩士橋本素助・川合鱗三を中心に編纂された。しかし明治政府はこれを発禁とし、漸く解禁されたのは、昭和52(1977)年である。従ってこれまで書かれてきた維新史は殆ど広島藩抜きであり、真実の維新史とはいえない。広島藩が、政治的にも地理的にも幕府と長州の間で、誠心、問題の平和的解決に努めてきた事実を抜きにした維新史は書き改められるべきである」(「はじめに」より)
著者紹介
黒田和子 (クロダカズコ)
1931年東京生まれ。慶応義塾大学文学部史学科を通信教育課程で卒業。主な著書に、『浅野長政とその時代』(校倉書房、2000年)、主な論文に、「糸割符制度の起源についての試論──輸出銀からのアプロ―チ」(『歴史評論』2004年6月号掲載)、「正保四年の南蛮船来航事件──江戸と現地での対応」(『日本歴史』2006年3月号掲載)などがある。
その他の著書に『《図案対象》を読む』(水声社、2018年)、論考に「昭和17年叔父が残した卒業制作」(『芸術新潮』1999年8月号掲載)、「『図案対象』に就いて」、「輓馬の歌」(ともに木村亨編『久保克彦伊作画集』私家版、2002年収録)など。
目次
はじめに
序 章
第一章 勤皇事始め
第二章 藩際交易
第三章 第一次征長の役
第四章 長州再征
第五章 将軍空位の時代
第六章 慶応三年夏
第七章 慶応三年秋(一)
第八章 慶応三年秋(二)
第九章 慶応三年秋(三)
第十章 慶応三年冬(一)
第十一章 慶応三年冬(二)
第十二章 慶応三年冬(三)
第十五章 明治二年十月
あとがき
朝廷・幕府・藩別人名簿