国書刊行会

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書籍詳細

シンコウハウッタエル

信仰は訴える

次世代への継承

水谷周

発売日
2023/05/18
判型
四六判
ISBN
978-4-336-07514-7
ページ数
272頁

定価 3,300円(本体価格3,000円)

※在庫あり

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内容紹介

敗戦後、ほぼ80年目を迎えようとしている。いわゆる「近代化」に精勤に励んだ結果が今日の日本だが、それは宗教的にはまことに淋しい姿となった。本書は、現代日本が宗教の漂流と未完の社会改革という二重骨折を起こしているとの緊迫した認識のもと、新たな息吹をもたらそうと諸課題に立ち向かう、宗教再解釈の書である。

宗教にどう向き合えばいいのか、現代日本は戸惑いを隠せない。世界的に見ても、宗教に期待される役割に変化が生じているのではないだろうか。従来の天地創造、天国と地獄、原罪といった壮大なテーマよりは、日々の生活での苦しみや悩みを軽減し打開させてくれるような癒し、そして死に望む人への看取りの術などがより切実な課題となっている。そういった諸問題への宗教の対応は、壮大なテーマに比較して取るに足らない問題に過ぎないのだろうか。むしろ宗教界は高次元の精神的で霊的なメッセージを自らの専権事項として、もっと世に発することで、そのような問題に対する道標を人々に示すべきではないだろうか。

著者紹介

水谷周 (ミズタニマコト)

京都大学文学部卒、博士(イスラーム思想史)、(社)日本宗教信仰復興会議代表理事、日本ムスリム協会理事、国際宗教研究所顧問など。日本における宗教的覚醒とイスラームの深みと広さの啓発に努める。
著書多数:『イスラーム信仰概論』明石書店、2016年、『イスラームの善と悪』平凡社新書、2012年、『イスラーム信仰とその基礎概念』晃洋書房、2015年、『イスラーム信仰とアッラー』知泉書館、2010年。(以下は国書刊行会)『イスラーム信仰叢書』全10巻、総編集・著作、2010~12年、『クルアーン―やさしい和訳』監訳著、2019年、『黄金期イスラームの徒然草』2019年、『現代イスラームの徒然草』2020年、『イスラーム用語の新研究』2021年、『祈りは人の半分』鎌田東二共著、2021年、『信仰の滴』2022年、『信仰は訴える』2023年、『宗教と科学のせめぎ合い』2023年など。

目次

はじめに
 一、信仰解放の訴え
   (一)科学、芸術、そして信仰
   (二)宗教信仰研究の貧困
   (三)イスラーム信仰論の展開
   (四)二度目の人間復興
 二、日本社会への訴え
   (一)空気の色は何色?
   (二)戦後日本の宗教アレルギー
   (三)悲の拡大
   (四)身近な信仰生活
 三、宗教刷新の訴え
   (一)ケアの重視
   (二)宗教の政治社会的参画
   (三)宗教代表者の霊的メッセージ
   (四)イスラームの持つ意味
 四、次世代の訴え
   (一)イスラームの探求 兼定 愛
   (二)やさしくイスラームを知る杉本恭一郎
   (三)宗教心は人間の天性ではないのか前野 直樹
   (四)日本人ムスリムの役目岸  初江
   コラム:特別寄稿 なぜムスリムになったのか河田 尚子
 おわりに