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書籍詳細

イマコソカイダンヲコンリュウスルトキ

今こそ戒壇を建立する時

記号論的転回による現前

鍋嶋真永

発売日
2022/04/22
判型
四六判
ISBN
978-4-336-07353-2
ページ数
208頁

定価 1,320円(本体価格1,200円)

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内容紹介

戒壇は、比叡山の戒壇院に代表されるように、授戒を行う場である。日蓮仏法では、「三大秘法抄」をもとに、末法に適う本門戒壇を説く。著者は、記号論的な吟味によって、謎の文字列をめぐる諸言説の配備に事理相即不二の構造を見出し、当代に実質化し得る本質を抽出して、本門戒壇の一分にして範型たる本化菩薩戒壇の名・体・相・用・果を明らかにする。「三大秘法抄」真撰説を採る著者が、西山本門寺秘蔵の「日蓮口決」に基づき、戒壇建立と重授戒灌頂の古式作法を紹介しつつ、今こそ戒壇建立の時であると説く点は注目される。本来的な始まりを予感させる日蓮門下必読書。

著者紹介

鍋嶋真永 (ナベシマシンエイ)

旧姓名:岩渕真永/岩渕 修。早稲田大学第一文学部哲学科東洋哲学専修卒業。立正大学大学院文学研究科仏教学専攻修士課程修了。現在、大本山本圀寺参与・加歴貫首・東之大坊覚蔵寺住職を務める。父方京都鍋嶋本家継嗣にして、母方日本橋文七元結老舗名跡を保持する。商事会社を経営し、早稲田大学商議員でもある。先祖太田家の寄進による経蔵は嘗て国宝〔現重要文化財〕であった。徳川宗家外戚旗本太田会主幹〔家慶義来姪孫〕、旧掛川藩城代家老太田家当主後見人等も兼ねる。

目次

第一章 序文

第二章 本圀寺戒壇院を名とする本化菩薩戒壇
 1 戒壇建立のご遺命
 2 『三大秘法禀承事』に説示された戒壇建立の真実性
 3 一国同帰の手段としての戒壇建立
 4 『三大秘法禀承事』の密書たる理由
 5 相伝における戒壇建立の具体的な様相
 6 本圀寺戒壇院を建立することの意義

第三章 本門戒壇を体とする本化菩薩戒壇
 1 六条門流における事壇説の通史
 2 理壇説か事壇説の二元論
 3 文上の義なる理壇と文底の意なる事壇との相即不二
 4 宗祖の実存を共示する事壇
 5 総在の理壇と別体の事壇との相即不二
 6 理壇と事壇の形相上の論理的変化
 7 本門戒壇の一分たる範型としての本化菩薩戒壇

第四章 三重妙塔戒壇堂を相とする本化菩薩戒壇
 1 結要付嘱すべき三学俱伝の題目
 2 円戒から本化妙戒への深化
 3 三秘三学の円融を象徴する三重妙塔戒壇堂

第五章 重授戒灌頂を用とする本化菩薩戒壇
 1 宗祖ご内証の血脈相承
 2 在家のための戒灌頂
 3 復活すべき授職灌頂の古式作法
 4 本化菩薩戒壇における重授戒灌頂
 5 重授戒灌頂の四義

第六章 立正安世界を果とする本化菩薩戒壇
 1 制度の補完と社会平和への貢献
 2 観光資源としての境内建物
 3 天極の聖線上への歴史的遷座

第七章 結文