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書籍詳細

アオギツネノシマ

青狐の島

世界の果てをめざしたベーリングと史上最大の科学探検隊

スティーブン・R・バウン
小林政子

発売日
2020/01/21
判型
A5判
ISBN
978-4-336-06386-1
ページ数
296頁

定価 3,520円(本体価格3,200円)

※在庫あり

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内容紹介

知られざる世界の果てをめざした男たちの物語!
ヴィトゥス・ベーリングの第一次カムチャッカ探検隊、第二次カムチャッカ探検隊(大北方探検隊)の物語。主体は第二次探検であり、この探検は歴史上最も野心的で資金に裏付けられた科学的探検だったと言われる。ピョートル大帝の命を受け、サンクトペテルブルクからシベリアへの陸路の開拓、無人地帯を旅する三千人もの一行の苦難、造船、カムチャッカ半島への渡航、北太平洋を越えてアメリカ北岸への航海、海難、壊血病、孤島への漂着からベーリングの死を越えて帰還まで、これまでよく知られていなかった約十年間の生死を賭けた陸路と海路の探検を描く。また、隊員のドイツ人博物学者ゲオルク・シュテラーの学問的貢献についても紹介されている。なお、タイトルは一行が漂着し、ベーリングが死んだ島には青狐が非常に多く生息していて襲われたことに由来。
「これまでほとんど知られていなかった、野心と、独創性、生き残りをかけた闘いの息詰まるような物語。冒険の日々や生存の闘いの細部においても、また、大きな政治的、科学的背景の面でも見事に描かれている」(カルガリーヘラルド紙)
「歴史上最大級の探検でありながら忘れ去られた物語を隅々まで紡ぎ出す。ベーリングの苦労と努力で獲得された地理的・科学的知識を知る機会である」(ニューヨーク・ジャーナル・オブ・ブックス)

著者紹介

スティーブン・R・バウン (スティーブン・R・バウン)

カナダのオタワ生まれ。大学で歴史学を専攻後、メディア界に身を置く。科学や航海の歴史に変革をもたらした事件や人物、冒険と交易の接点などに強い関心を示す数々の作品を発表し続けている。多様な事実の累積から思わず引き込まれる興味深い物語を紡ぎ出す才能は「カナダのサイモン・ウィンチェスター」と呼ばれている。弊社刊で『壊血病: 医学の謎に挑んだ男たち』(2014年)、『最後のヴァイキング』(2017年)がある。カナディアンロッキーの中心地、バンフの近くに在住。

小林政子 (コバヤシマサコ)

明治学院大学英文学科中退、外務省入省。リスボン大学留学後、1988年に外務省を早期退職して翻訳を志す。
主な訳書に、『私の見た日本人』(パール・バック著、2013年)、『壊血病』(2014年)、『最後のヴァイキング』(2017年)共にスティーブン・R・バウン著、『現代の死に方』(シェイマス・オウマハニー著、2018年)、『2084年報告書』(ジェームズ・ローレンス・パウエル著、2022年)(以上 国書刊行会より出版)。『ギリシャ人ピュテアスの大航海』(バリー・カンリフ著、2023年 青土社)などがある。

目次

序文 世界の果て
第1部 ヨーロッパ
第1章 大使節団
第2章 第一次カムチャツカ探検隊
第3章 完璧な計画
第2部 アジア
第4章 サンクトペテルブルクからシベリアへ
第5章 対立
第6章 幻の島々
第3部 アメリカ
第7章 大陸ボリシャヤ・ゼムリヤ(アラスカ)
第8章 遭遇
第9章 海難
第4部 どこかわからない場所
第10章 青狐の島
第11章 死と賭けトランプ
第12章 新しい聖ピョートル号
結び ロシア領アメリカ
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