書籍詳細
エドガー・ポー
エドガー・ポー (上)
生涯と作品の精神分析的研究
- 発売日
- 2026/11
- 判型
- A5判
- ISBN
- 978-4-336-05525-5
- ページ数
- 440頁
定価 5,280円(本体価格4,800円)
内容紹介
◆ポーの魂の深淵に潜むもの、ポーの作品の深部に刻まれたもの――
精神分析学の創始者ジークムント・フロイトの弟子で、フランスを代表する精神分析家の一人「公女」マリー・ボナパルトは、フロイトのもとで自らの幼年期の幽霊恐怖を解明しようとエドガー・ポーの作品に再び触れ、それを機に本書は誕生することになった。ポーの生涯と作品、その無意識の深層、ひいては人間の魂の奥底に秘められた謎を、精神分析学のアプローチを用いて赤裸々なまでに解明した、斯界の嚆矢とも言うべき、歴史的名著にして伝説的大著。
序文=ジークムント・フロイト
著者紹介
マリー・ボナパルト (マリー・ボナパルト)
1882年、ナポレオン・ボナパルトの弟リュシアン・ボナパルトの曽孫として、パリ郊外のサン=クルーに生まれる。1907年、ギリシャ王子ゲオルギオスと結婚、一男一女をもうける。1925年、精神分析の創始者ジークムント・フロイトのもとで精神分析を受け、のちにフランスを代表する精神分析家の一人と目される。フロイトの著作のフランス語訳や、パリ精神分析協会の設立と機関誌『フランス精神分析雑誌』創刊への支援などを通して、フランスにおける精神分析の普及に尽力した。ナチス・ドイツが侵攻したウィーンからフロイトをロンドンに亡命させるために奔走したことでも知られる。精神分析関係の論文、著書を多数執筆しており、邦訳には本書のほかに、『クロノス・エロス・タナトス――時間・愛・死』、『女性と性――その精神分析的考察』、『精神分析と文化論』がある。1962年、白血病で死去。
星埜守之 (ホシノモリユキ)
東京大学名誉教授。
1958年、米国ペンシルヴェニア州生まれ。
専攻、フランス文学、フランス語圏文学。
著書に、『ジャン=ピエール・デュプレー――黒い太陽』(水声社)、訳書に、ジャクリーヌ・シェニウー=ジャンドロン『シュルレアリスム』(人文書院、共訳)、パトリック・シャモワゾー『テキサコ(上・下)』(平凡社)、エリー・フォール『形態の精神(Ⅰ・Ⅱ)』(国書刊行会)、ジェイムズ・クリフォード『リターンズ――二十一世紀に先住民になること』(みすず書房)、エドゥアール・グリッサン『カリブ海序説』(インスクリプト、共訳)などがある。
倉智恒夫 (クラチツネオ)
千葉大学名誉教授。
1936年、東京都生まれ。
専攻、フランス文学、比較文学。
訳書に、チャールズ・チャドウィック『象徴主義』(研究社)、ジョルジュ・ロデンバック『死都ブリュージュ/霧の紡車』(国書刊行会、共訳)、マリオ・プラーツ『肉体と死と悪魔――ロマンティック・アゴニー』(国書刊行会、共訳)、エミール・ゾラ『ムーレ神父のあやまち』(藤原書店、共訳)などがある。
2025年逝去。
上西哲雄 (ウエニシテツオ)
東京工業大学(現 東京科学大学)名誉教授。
1952年、大阪府生まれ。
専攻、アメリカ文学。
著書に、『交差するメディア――アメリカ文学・映像・音楽』(大阪教育図書、共著)、『ライ麦畑でつかまえて(シリーズ もっと知りたい名作の世界④)』(ミネルヴァ書房、共著)、『アーネスト・ヘミングウェイ――21世紀から読む作家の地平』(臨川書店、共著)、『翻訳文学の視界――近現代日本文化の変容と翻訳』(思文閣出版、共著)、『アメリカ文学のアリーナ――ロマンス・大衆・文学史』(松柏社、共著)、『ヘミングウェイと老い』(松籟社、共著)、『フォークナー文学の水脈』(彩流社、共著)、『アメリカ研究の現在地――危機と再生』(彩流社、共著)などがある。
及川和夫 (オイカワカズオ)
元早稲田大学教授。
1958年、北海道生まれ。
専攻、イギリス、アイルランド文学・文化。
著書に、『アイルランド詩とナショナル・アイデンティティ――The Harp & Green』(音羽書房鶴見書店)、『Centre and Circumference――Essays in Romanticism』(桐原書店、共著)、『世紀末のイギリス』(研究社出版、共著)、『マージナリア――隠された文学/隠れた文学』(音羽書房鶴見書店、共著)、『美神を追いて――イギリス・ロマン派の系譜』(音羽書房鶴見書店、共著)、『知の冒険――イギリス・ロマン派文学を読み解く』(音羽書房鶴見書店、共著)、『An Anthology of British and American Poetry 第3版』(鳳書房、編著)などがある。
2021年逝去。
目次
序文(ジークムント・フロイト)
◆第一巻 生涯と詩
エドガーの両親
母の死
養父母
エドガーの初等教育
英国のエドガー
ヘレンの時代
ラ・ファイエットの訪問とウィリアム・ゴルトの遺産
エルマイラの時代
ヴァージニア大学
ジョン・アランとの決裂
軍隊にて
フランセス・アランの死後
ウェスト・ポイントにて 偉大な詩の曙
クレム夫人のもとボルティモアにて 最初の短篇小説
リッチモンドにて 『サザン・リテラリー・メッセンジャー』誌批評家 ヴァージニアとの結婚
ニューヨークとフィラデルフィアにて 『バートンズ・ジェントルマンズ・マガジン』編集者 『グロテスクとアラベスクの物語』
フィラデルフィアにて 『グレアムズ・マガジン』編集者 ヴァージニアに怯える夫
ニューヨークにて 「大鴉」と栄光
フォーダムにて ヴァージニアの死の前 「アナベル・リー」
フォーダムにて ヴァージニアの死後 「ユラルーム」と「ユリイカ」
プロヴィデンスとローウェル ヘレンとアニー
フィラデルフィア、リッチモンド、ボルティモア 最後の遁走
◆第二巻 母の物語群
物語群
[死において生きる母の物語]
「ベレニス」
「モレラ」
「ライジイア」
「アッシャー家の崩壊」
「エレオノラ」
「楕円形の肖像画」
「約束事」
「メッツェンガーシュタイン」
[風景としての母の物語]
風景としての母の物語
風景としての庭園と「妖精の島」
海の物語 『アーサー・ゴードン・ピムの冒険』
大地の物語 「黄金虫」
原註


