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書籍詳細

キョウコウハドリアヌスナナセイ

教皇ハドリアヌス七世

コルヴォー男爵
大野露井

発売日
2023/09/22
判型
A5判
ISBN
978-4-336-07518-5
ページ数
436頁

定価 4,950円(本体価格4,500円)

※在庫あり

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内容紹介

「まぎれもない世紀末文学者の一人であろう。」澁澤龍彦
「文学の森には驚くほど美しい宝石が隠れている。」河村錠一郎

冴えない元聖職者志望が、突然「ローマ教皇」に――!?

屋根裏部屋で一匹の猫と暮らす中年作家ジョージ。聖職者を志すも夢破れた彼のもとに、ある日突然、枢機卿が訪れる。「あなたが教会での将来を断たれたのは誤りでした。」念願の神父となったジョージが、観光気分で教会選挙に沸くローマへ行くと、知らぬ間に教皇に選出されていた! 「ハドリアヌス七世」を自称したジョージは、型破りな〈宗教改革〉に乗り出し、謀略渦巻く教皇庁に大波乱を巻き起こす――! 澁澤龍彦も注目した、異形の英国世紀末作家による〈伝説的奇書〉にして破天荒な〈自伝的幻想小説〉が、遂に邦訳!!!

★栞エッセイ=河村錠一郎


・澁澤龍彦、生田耕作、丸谷才一、D・H・ロレンス、グレアム・グリーンらが注目・絶賛した「異形の英国世紀末作家」の代表作。
・河村錠一郎氏の紹介により、文学の「裏街道」読者に邦訳が待望されていた「幻の奇書」。
・造語や古語を鏤めた革新的で実験的な文学的手法を駆使した、英国モダニズム文学の正統な「古典的名著」。
・聖職者を志すも挫折した作家の男が書いた「作家が教皇に成り上がる物語」。いわば「100年前のなろう小説」。
・英ガーディアン紙「最高の英語小説100冊」選出。
・英国の名門ペーパーバック「ペンギン・クラシックス」所収。


◎装幀=久留一郎デザイン室
◎装画=コルヴォ―男爵自身による初版本の装画より
◎制作協力=YAZIRI/Art & Antiques LECURIO
◎本扉写真=加藤彰(K Studio)

Baron Corvo(Frederick Rolfe)
Hadrian the Seventh, 1904

著者紹介

コルヴォー男爵 (コルヴォーダンシャク)

コルヴォー男爵【フレデリック・ロルフ】
Baron Corvo/Frederick William Rolfe
1860年ロンドン生れ。カトリック教会の聖職者を志し神学校に入学するも、奇行を理由に放校処分となる。その後〈コルヴォー男爵〉を名乗り作家活動に入るが、金銭問題などにより孤立、1913年にヴェネツィアで窮死する。没後は忘れ去られていたが、A・J・A・シモンズによる伝記『コルヴォーを探して』(1934)をきっかけに再評価され、代表作『教皇ハドリアヌス七世』(1904)はペンギン・クラシックスにも収められている。愛らしい少年たちによって語られる『トト物語』(1898)や、同性愛について赤裸々に綴った「ヴェネツィア書簡」でも知られる。

大野露井 (オオノロセイ)

1983年生れ。法政大学国際文化学部准教授。訳書にジャック・ダデルスワル゠フェルサン『リリアン卿 黒弥撒』(国書刊行会)、モーリス・サックス『魔宴』、チェンティグローリア公爵『僕は美しいひとを食べた』(ともに彩流社)がある。

目次

教皇ハドリアヌス七世
幻の教皇――訳者あとがき