宗教学名著選 3
カミノゼンチ
神の全知
原始宗教における最高存在
ラッファエーレ・ペッタッツォーニ 著
江川純一 編訳
発売日 2026/02/24
判型 A5判 ISBN 978-4-336-05690-0
ページ数 396 頁 Cコード 0314
定価 6,820円 (本体価格6,200円)

- シリーズ: 宗教学名著選 (シュウキョウガクメイチョセン)
- 近代宗教学が誕生した19世紀後半以降、我々は「宗教」という言葉で何を掴もうとしたのか。 一方で「宗教」という言葉が覆い隠してしまったものとは何か。 19世紀後半から20世紀半ばにかけて「近代的宗教概念」を成立させた最重要文献の中で、その重要性を認められながらもこれまで翻訳がなかったもの、抄訳、重訳であったものをすべて新たに訳し下ろし、収録する。 「宗教」という言葉そのものの再考をせまる一大叢書。 編集委員/島薗進・鶴岡賀雄・山中弘・松村一男・深澤英隆・奥山倫明・江川純一 企画協力/南山宗教文化研究所
【内容紹介】
神はなぜ全知か? 最高存在から問う。
宗教研究をキリスト教中心主義から解き放ち、宗教を「信仰の対象」ではなく「歴史的生成物」として捉えた、イタリア宗教史学の創始者ペッタッツォーニ。彼が導入した「最高存在」概念は、19世紀の宗教進化論と20世紀の原始一神教説をともに批判し、宗教史を一つのレールで説明する見方を根底から揺さぶった。
光と全知との関連を地域別に問うた主著『神の全知』を、最高存在の類型別に再構成し、新たな見解を加えた遺作『原始宗教における最高存在(神の全知)』。さらに、世俗的研究の礎となる論考7篇を収録した日本独自編集。参考図版27点も掲載。
エリアーデやデ・マルティーノによって師と仰がれながら、これまで日本語ではまとまった形で読むことができなかったペッタッツォーニの待望の翻訳書。
(解説・鶴岡賀雄)
〈宗教学名著選〉最終配本【全6巻完結】
【著者紹介】
ラッファエーレ・ペッタッツォーニ (ラッファエーレペッタッツォーニ)
ラッファエーレ・ペッタッツォーニ(Raffaele Pettazzoni)
1883年、イタリア・ボローニャ郊外のサン・ジョヴァンニ・イン・ペルシチェート生まれ。ボローニャ大学、イタリア考古学学校で考古学の研鑽を積む。ローマの先史・民族誌博物館、ローマ・ラ・サピエンツァ大学勤務などを経て、1923年、ローマ・ラ・サピエンツァ大学に新設された宗教史学講座の初代教官に就任。歴史主義に基づき、宗教事象の歴史的コンテクストを重視する研究を行ない、宗教史学ローマ学派を確立。第二次大戦後は同時代のイタリアにも目を向け、宗教的マイノリティの権利擁護活動を行なった。1950年、国際宗教学宗教史学会会長就任。1959年没。主著に、『サルデーニャの原始宗教』(1912年)、『秘儀』(1924年)、『神の全知』(1955年。本書『神の全知――原始宗教における最高存在』はその最終形にあたる)など。
江川純一 (エガワジュンイチ)
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。東京大学大学院人文社会系研究科死生学・応用倫理センター特任研究員。専門はイタリア宗教思想、宗教学宗教史学学問史。主な著書に『イタリア宗教史学の誕生――ペッタッツォーニの宗教思想とその歴史的背景』(勁草書房)、『「呪術」の呪縛』上・下(共編著、リトン)、主な翻訳書にM・モース『贈与論』(共訳、ちくま学芸文庫)、J・リース『宗教の起源』(監修、国書刊行会)など。