ジョエル・タウンズリー・ロジャーズ・コレクション 3
サイヲフルメガミ
骰を振る女神
ジョエル・タウンズリー・ロジャーズ 著
夏来健次 訳
発売日 2025/09
判型 四六変型判 ISBN 978-4-336-07673-1
ページ数 352 頁 Cコード 0397
定価 2,860円 (本体価格2,600円)
- シリーズ: ジョエル・タウンズリー・ロジャーズ・コレクション (ジョエルタウンズリーロジャーズコレクション)
- 〈世紀の傑作〉とも〈掟破りの怪作〉とも評される『赤い右手』で名高いJ・T・ロジャーズの、ミステリの枠にとどまらない3つの長篇ほかを本邦初紹介! 熱に浮かされたような文体、読む者を捉えて離さない切迫感、複雑巧緻に絡み合う伏線の妙と物語の終盤で訪れる圧倒的カタルシス――ひとたび手にとるや、巻を措く能わざる異色のシリーズ。《全3巻》
【内容紹介】
美男子ルイス・コストヴェインは名うての遊び人にして生来の極悪人。資産家の跡継ぎ娘コンスタンス・リーミングを騙して結婚し、周到にアリバイ作りをした上で命を奪って遺産を手に入れ、なおも飽き足らず放蕩・殺人・略奪とあらゆる悪事を重ねていく。究極の欲望を満たすために突き進む悪の申し子を待ち受ける予想だにしない運命や如何に? 傑作『赤い右手』の翌年に発表された、まったく趣の異なるピカレスクにして、先の読めないJ・T・ロジャーズ流異色ノワール。他に傑作短篇「ピンクのダイヤモンド」「死はわが友」の2作を収録。
【第2回配本・第3巻】
【著者紹介】
ジョエル・タウンズリー・ロジャーズ (ジョエルタウンズリーロジャーズ)
Joel Townsley Rogers(1896-1984)
アメリカの大衆小説家。ミズーリ州に生まれ、87歳で歿。ハーヴァード大学に学んだ秀才として知られる。大学卒業後海軍航空隊に2年間入隊し、除隊後各種パルプ雑誌に数多くの作品を発表、晩年まで作家活動を続けた。作品分野はミステリ、サスペンス、ホラー、SFなど多岐にわたり、軍でのパイロット経験を活かして航空冒険小説も手掛けた。最も有名な小説は1945年の長篇ミステリ『赤い右手』で、英語圏でこんにちまで版を重ねると同時に日本を含む諸外国で翻訳され、1951年にはフランス推理小説大賞を受賞した。他の長篇に『赤い月の夜に』(23)、『骰を振る女神』(46)、『止まった時計』(58)がある。
夏来健次 (ナツキケンジ)
英米小説翻訳者。訳書にジョエル・タウンズリー・ロジャーズ『赤い右手』『恐ろしく奇妙な夜――ロジャーズ中短編傑作集』『止まった時計』、ジョージ・W・M・レノルズ『人狼ヴァグナー』(以上国書刊行会)、ディケンズ他『英国クリスマス幽霊譚傑作集』、W・コリンズ他『ロンドン幽霊譚傑作集』、ドイル、ラング他『英国幽霊屋敷譚傑作集』(以上創元推理文庫)、G・G・バイロン他『吸血鬼ラスヴァン』(東京創元社、共編訳)他。