コムラセッタイ デザインタイカン
小村雪岱 デザイン大鑑
山田俊幸 監修
永山多貴子/大平奈緒子/谷口朋子 編
発売日 2025/12
判型 AB判 ISBN 978-4-336-06253-6
ページ数 208 頁 Cコード 0071
定価 5,940円 (本体価格5,400円)

【内容紹介】
時代を超えて愛される雪岱の造形世界を
「デザイン」の観点から読み解く。
大正から昭和初期にかけて活躍した、デザイナー・小村雪岱。日本画家・装幀家・挿絵画家として泉鏡花や谷崎潤一郎の作品を数多く手がけ、その洗練された構図感覚と装飾性によって、近代日本の「本のデザイン」に新たな地平を拓いた。
雪岱の魅力は、一見古風でありながら、どこか現代的でモダンな感性が息づいているところにある。大正モダンの時代にあって、彼はあえて江戸の古画や意匠に立ち返りつつ、洋材や印刷技術を駆使し、古きと新しき、和と洋を自在に横断するその洗練されたデザインは、今もなお新鮮な感動を与える。
本書は、再評価の流れの中で、雪岱の仕事を「デザイン」という視点から総合的に見つめ直す一冊である。風景や色彩、線の表現、古画的図像の解釈、帯や小道具に潜む意匠の遊びまで、多角的に雪岱の造形の秘密を探る。加えて、美術・文学の研究者による寄稿文、雑誌・装幀年譜、美術館・文学館での鑑賞ガイドも収録。これまでの作品集とは異なり、雪岱のデザイン感覚と表現の魅力を存分に味わえる、新しい雪岱のアート図鑑。
【著者紹介】
山田俊幸 (ヤマダトシユキ)
1947年生まれ。国学院大学卒業。元帝塚山学院大学文学部教授。日本絵葉書会会長。大正イマジュリィ学会常任委員。
著書に『論集立原道造』、『アンティーク絵はがきの誘惑』など。編著に『続 芸術家の年賀状』、『小林かいちの世界 まぼろしの京都ア-ル・デコ』などがある。2024年逝去。
永山多貴子 (ナガヤマタキコ)
郡山市立美術館館長
大平奈緒子 (オオヒラナオコ)
渋谷区立松濤美術館学芸員
谷口朋子 (タニグチトモコ)
町田市民文学館 ことばらんど学芸員