チュウセイエシタチノタロット

中世絵師たちのタロット

オズヴァルド・ヴィルト 著
今野喜和人 訳

発売日 2019/06/24

判型 A5判   ISBN 978-4-336-06346-5

ページ数 370 頁   Cコード 0010

定価 5,280円 (本体価格4,800円)

【内容紹介】

◆鏡リュウジ氏(占星術研究家)推薦!
「“神秘なるタロット”の揺籃はフランス。その聖地で生まれた、タロット教義の源流を辿る貴重な宝の書がついに姿を現した!」

◆アンドレ・ブルトンに大きな影響を与え、種村季弘の重要なソースともなったタロット解釈の歴史的名著がついに邦訳なる! スタニスラス・ド・ガイタの慫慂により、ヴィルト自らが、神話世界、天文学、占星術、カバラ、ヘブライ文字、フリーメイソン、錬金術など、多種多様な神秘思想に基づいて制作したタロットに秘められた深遠なる意味が解き明かされる。序文=ロジェ・カイヨワ

◆巻末には貴重な1889年版、切り取って使うことのできる1926年版のカードをオールカラーで収録。

【著者紹介】

オズヴァルド・ヴィルト (オズヴァルドヴィルト)

1860年スイスのブリエンツで生まれる。画業を営む父から画家の道を勧められるが、ロンドンに出て会計士、後にフランスで文書館員などとして働く。フリーメイソン入団を契機に様々な神秘思想に触れ、メスメリズム(動物磁気説)による病気治療も実践する。パリでスタニスラス・ド・ガイタと出会った後、さらに隠秘学を究め、フリーメイソン内部での宗教的象徴研究をリードして、雑誌『シンボリズム』の発刊にも力を尽くす。ガイタから勧められたタロット制作と研究の成果は『中世絵師たちのタロット』(Le Tarot des Imagiers du Moyen Age, 1927)に結実し、タロットの歴史において重要なエポックとなった。1943年フランス中西部のヴィエンヌ県で死去。

今野喜和人 (コンノキワヒト)

1954年東京都生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)。現在、静岡大学名誉教授。専攻、比較文学比較文化。
著書に、『啓蒙の世紀の神秘思想――サン=マルタンとその時代』(東京大学出版会、2006)、訳書に、[ルイ=クロード・ド・サン=マルタン]『クロコディル――一八世紀パリを襲った鰐の怪物』(国書刊行会、2013)、イーヴリン・アンダーヒル『神秘主義』(ナチュラルスピリット、2016、共訳)、オズヴァルド・ヴィルト『中世絵師たちのタロット』(国書刊行会、2019)、ジャン゠クリストフ・リュファン『永遠なるカミーノ』(春風社、2020)、他多数。