ヘンリースティムソンカイコロク

ヘンリー・スティムソン回顧録  

ヘンリー・L・スティムソン/マックジョージ・バンディ 著
中沢志保/藤田怜史 訳

発売日 2017/06/16

判型 A5判   ISBN 978-4-336-06148-5

ページ数 380 頁   Cコード 0022

定価 5,060円 (本体価格4,600円)

【内容紹介】

20世紀前半の半世紀近い間、フィリピン総督、国務長官、陸軍長官など、アメリカ政府の要職に就き、原爆投下など、数々の政策決定にその中核メンバーとして参画したヘンリー・スティムソンが、その生涯を多角的に語りつくした回顧録。近現代アメリカ史、さらには近現代史を知るうえで欠かすことのできない必読書。

セオドア・ローズヴェルト、タフト、フランクリン・ローズヴェルト、トルーマンら歴代アメリカ大統領との生々しいやりとり、チャーチルやスターリン、ムッソリーニら各国要人との息詰まる駆け引き、激動する世界の渦中で分裂の危機に瀕したアメリカ――当事者だけが語りうる証言の数かずが歴史の舞台裏を明らかにする。

【著者紹介】

ヘンリー・L・スティムソン (ヘンリーエルスティムソン)

アメリカ合衆国の政治家。タフト政権下で陸軍長官(1911~1913)、クーリッジ政権下でフィリピン総督(1928~1929)、フーヴァー政権下で国務長官(1929~1933)、フランクリン・ローズヴェルトならびにハリー・トルーマン政権下で陸軍長官(1940~1945)など数々の要職を歴任、20世紀前半期のアメリカ合衆国のさまざまな政策決定に深く関与した。1945年9月陸軍長官を退任、マックジョージ・バンディの助けを借りて回顧録を執筆した。1950年83歳で死去。

マックジョージ・バンディ (マックジョージバンディ)

アメリカ合衆国の政治学者。ケネディ政権、ジョンソン政権で国家安全保障担当大統領補佐官(1961~1966)を務め、キューバ危機、ヴェトナム戦争などアメリカの安全保障政策に深く関わった。大統領補佐官辞任後は、フォード財団理事長、ニューヨーク大学教授などを務めた。1996年77歳で死去。父は、ヘンリー・スティムソンの特別顧問のハーヴェイ・バンディ。

中沢志保 (ナカザワシホ)

1955年長野県生まれ。津田塾大学大学院国際関係学研究科博士後期課程修了。博士(国際関係学)。現在、文化学園大学国際文化学部教授。専攻、国際関係学・国際政治史。
著書に、『オッペンハイマー――原爆の父はなぜ水爆開発に反対したか――』(中央公論新社、1995年)、『ヘンリー・スティムソンと「アメリカの世紀」』(国書刊行会、2014年)、訳書に『ヘンリー・スティムソン回顧録(上・下)』(国書刊行会、2017、共訳)などがある。

藤田怜史 (フジタサトシ)

1981年千葉県生まれ。明治大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(史学)。現在、明治大学文学部兼任講師。専攻、アメリカ現代史。
訳書に、『原爆投下とトルーマン』(彩流社、2008年、共訳)、『原爆投下とアメリカ人の核認識――通常兵器から「核」兵器へ――』(彩流社、2013年、共訳)、『老兵は死なず――ダグラス・マッカーサーの生涯――』(鳥影社、2016年、共訳)などがある。