西尾幹二全集 19

ニホンノコンポンモンダイ

日本の根本問題

西尾幹二 著

発売日 2019/07/23

判型 A5判   ISBN 978-4-336-05398-5

ページ数 876 頁   Cコード 0310

定価 8,580円 (本体価格7,800円)

シリーズ: 西尾幹二全集
ヨーロッパ留学以来の自分史、知識人との対話・対論、文学評論、そしてショーペンハウアーを読み解き、教育論を説き、自由や人生の価値を具体化し、世界や日本の歴史、戦後史観を明らかにする。新しいニーチェ研究で衝撃のデビューを果たし、戦後日本のあり方を深く、多角的に洞察してきた「知の巨人」西尾幹二の集大成。

【内容紹介】

古代日本人の霊魂観を縄文の森の生態系の中に見る著者は、従来の古代史の扱い方に疑問を呈し、歴史が科学ではなく、さらに歴史と神話の異なる所以をも説いた。歴史は人間に解釈の自由を許すが、神話は不可知の根源世界で、全体として一つであり、人間の手による分解と再生を許さない。この点を大悟徹底していない処に現代人の迷いがあり、残念乍ら皇室も同じ迷いを共有している、と指摘する。歴史と科学、神話と歴史、憲法について、ご皇室の困難と苦悩、日本人は何に躓いたか、追補3編など。

【著者紹介】

西尾幹二 (ニシオカンジ)

1935-2024年、東京生まれ。東京大学大学院修士課程修了。文学博士。電気通信大学名誉教授。翻訳書にニーチェ『悲劇の誕生』(中公クラシックス)、ショーペンハウアー『意志と表象としての世界』(中公クラシックス)など。著書に『江戸のダイナミズム』『異なる悲劇 日本とドイツ』(文藝春秋)、『ヨーロッパの個人主義』『自由の悲劇』(講談社現代新書)、『ヨーロッパ像の転換』『歴史の真贋』(新潮社)、『あなたは自由か』(ちくま新書)、『日本と西欧の五〇〇年史』 (筑摩選書)など。『西尾幹二全集』(全22巻、補巻2冊。国書刊行会)を刊行中。