新しい台湾の文学

コト

古都

朱天心 著
清水賢一郎 訳

発売日 2000/06/28

判型 四六判   ISBN 978-4-336-04133-3

ページ数 324 頁   

定価 2,640円 (本体価格2,400円)

シリーズ: 新しい台湾の文学 (アタラシイタイワンノブンガク)
1970年代以降の「台湾意識」の興隆とともに、中国大陸から切り離され独自の発展を遂げつつあるこの国の文学は、特に87年の戒厳令解除以後、空前の活況を呈している。都市、セクシュアリティ、ポストコロニアリズムなど、様々な問題を内包し、世界的に注目を集める作品の数々を本格的に紹介する本邦初のシリーズ。

【内容紹介】

学生時代の親友に京都まで呼び出された女性が、異国の古都を歩き回るうちに青春を過ごした昔日の台北へと回帰していく。川端の名作を元に京都と台北が結びつき、そこに映される心の遍歴を描いた魂の物語。

【著者紹介】

朱天心 (シュテンシン)

1958年、台湾鳳山に生まれる。台湾大学歴史系卒。父・朱西寧は作家、母・劉慕沙は翻訳家、姉・朱天文は作家という文学一家の一員。侯孝賢映画の脚本家としても知られる。

清水賢一郎 (シミズケンイチロウ)

1967年、神奈川県生まれ。東京大学大学院博士課程修了。現在、北海道大学大学院准教授。訳書に、張愛玲他『浪漫都市物語』(共訳、宝島社)、夏暁虹『纏足をほどいた女たち』(共訳、朝日新聞社)、『楊逵全集』(共編訳、台北・国立文化資産保存研究中心)などがある。