セリーヌの作品 14

センソウキョウカイホカ

戦争・教会 他

L=F・セリーヌ 著
石崎晴己 訳

発売日 1984/07/01

判型 A5変型判   ISBN 978-4-336-02678-1

ページ数 412 頁   

定価 3,740円 (本体価格3,400円)

シリーズ: セリーヌの作品 (セリーヌノサクヒン)
今日なお最前衛のディスクール空間、そのヒューマニズム=アンチ・ヒューマニズムの世界――20世紀最大の作家セリーヌの、初期二大傑作、本国ではいまだに禁忌とされている戦時下のパンフレット、戦慄的な年代記たる「亡命3部作」等、そのすべての作品を収める。栄光と悲惨を生き抜いた傲然たる魂がいま、甦る。

【内容紹介】

『夜の果てへの旅』の原型として、またサルトル『嘔吐』での引用で有名な戯曲『教会』、フェルディナンの入営を描く『戦争』、および、『胸甲騎兵デトゥーシュの手記』、レーゼ・シナリオ『島の秘密』他。

【著者紹介】

L=F・セリーヌ (ルイフェルディナンセリーヌ)

1894年パリ生まれ。パリ大学医学部を経て国際連盟衛生局員となり医療施設の視察団長として世界各地を旅行。退職後パリ郊外の無料診察所の医師を勤めながら1932年『夜の果てへの旅』を発表。その破格な文体と衝撃的内容によって世界の読書界に一大旋風を巻き起こす。不正の象徴としての「ユダヤ人」に鋭い筆鋒を向け、戦後は対独協力作家として投獄される。その死に際しては司祭から葬儀の執行を拒否されるなど「呪われた作家」として生涯を送ったが、サルトル、ミラー、クノーなど、現代の文学者たちに対する彼の影響は測り知れない。

石崎晴己 (イシザキハルミ)

1940年、東京生まれ。早稲田大学文学部卒。訳書にトウレーヌ『行動の社会学』、『伝記アルベール・カミュ』。著書に『フランス小説の現在』等がある。