世界幻想文学大系 41

ゲンダイイタリアゲンソウタンペンシュウ

現代イタリア幻想短篇集

旧版

イタロ・カルヴィーノ 他著
竹山博英 編訳

発売日 1984/03/01

判型 四六判   ISBN 978-4-336-02547-0

定価 2,860円 (本体価格2,600円)

シリーズ: 世界幻想文学大系
近代日本文学界の私小説的、自然主義的風土の故に、久しく貶められてきた幻想の文学が、今甦る。“進歩”と“科学”の西欧の地下にひそむ“もうひとつの西欧”が生んだ目眩めくような驚異と幻想の物語、そして恐怖と戦慄の物語、解体してゆく自我、噴出する言語の暴力……。本大系の出現によって“もうひとつの西欧”の、異端にして激越なる言語と想像力はその全貌をあらわすであろう。造本=杉浦康平+鈴木一誌

【内容紹介】

【著者紹介】

イタロ・カルヴィーノ (イタロカルヴィーノ)

1923年キューバ生まれ。両親とともにイタリアに戻り、トリノ大学農学部に入学。43年、反ファシズム運動に参加、パルチザンとなる。47年、その体験を元に長篇『くもの巣の小道』を発表、ネオ・リアリズモ文学の傑作と称される。その前後から雑誌・機関誌に短篇を執筆し、49年短篇集『最後に鴉がやってくる』を刊行。エイナウディ社で編集に携わりつつ作品を発表、一作ごとに主題と方法を変えながら現代イタリア文学の最前線に立ち続ける。主な長篇に『まっぷたつの子爵』(52年)『木のぼり男爵』(57年)『不在の騎士』(59年)『見えない都市』(72年)『冬の夜ひとりの旅人が』(79年)などがある。85年没。

竹山博英 (タケヤマヒロヒデ)

一九四八年、東京生れ。東京外国語大学大学院ロマンス系言語専攻科修了。専攻、イタリア文学。主要著訳書--P・レーヴィ『アウシュヴィッツは終わらない』朝日新聞社、一九七九年。G・レッダ『父、パードレ・パドローネ』平凡社、一九八二年。『シチリアの春』朝日新聞社、一九九四年。