世界探偵小説全集 26

クニントシデジュウニンダ

九人と死で十人だ

カーター・ディクスン 著
駒月雅子 訳

発売日 2000/11/13

判型 四六変型判   ISBN 978-4-336-04156-2

ページ数 310 頁   

定価 2,640円 (本体価格2,400円)

シリーズ: 世界探偵小説全集
1920~40年代、英米の本格探偵小説は、クイーン、カー、クリスティーら輝かしい才能の登場とともに黄金時代を迎えた。不可能犯罪、アリバイ破り、名探偵の活躍。魅力的な謎、巧みなミスディレクションと論理のアクロバット。パズラーの頂点をきわめた本格派の傑作をはじめ、不当にも紹介の遅れていた巨匠の代表作、幻の名作を多数収録、永遠のクラシックを厳選して贈る夢の探偵小説コレクション!!

【内容紹介】

ドイツ潜水艦の襲撃に脅えながらロンドンに向かう大西洋横断船の船上で、乗客の女性が喉を切り裂かれて殺された。しかし、現場に残されていた指紋は、船内の誰のものでもなかった……。カー円熟期の傑作。

【著者紹介】

カーター・ディクスン (カーターディクスン)

Carter Dickson (1906-1977)
本名ジョン・ディクスン・カー。エラリー・クイーン、アガサ・クリスティーらとともにパズラー黄金時代を代表する作家のひとり。アメリカ合衆国のペンシルベニア州に生まれる。1930年、カー名義の『夜歩く』で彗星のようにデビュー。怪事件の連続と複雑な話を読ませる筆力で地歩を築く。1932年にイギリスに渡り、第二次世界大戦の勃発で一時帰国するも、再び渡英、その後空襲で家を失い、1947年にアメリカに帰国した。カー、ディクスンの二つの名義を使って、アンリ・バンコラン、ギデオン・フェル博士、ヘンリー・メリヴェール卿(H・M卿)らの名探偵を主人公に、密室、人間消失、足跡のない殺人など、不可能興味満点の本格ミステリを次々に発表、「不可能犯罪の巨匠」「密室のカー」と言われた。晩年には歴史ミステリの執筆も手掛け、このジャンルの先駆者ともされる。代表作に、「密室講義」でも知られる『三つの棺』(35)、『火刑法廷』(37)、『ユダの窓』(38)、『ビロードの悪魔』(51)などがある。

駒月雅子 (コマツキマサコ)

翻訳家。慶応義塾大学文学部卒業。訳書にスティーヴンスン&オズボーン『難破船』(早川書房)、コナン・ドイル「シャーロック・ホームズ」シリーズ(角川書店)他、多数。