文学の冒険

ハルノサイテン

春の祭典

アレホ・カルペンティエール 著
柳原孝敦 訳

発売日 2001/05/15

判型 四六判   ISBN 978-4-336-04025-1

ページ数 560 頁   

定価 3,520円 (本体価格3,200円)

シリーズ: 文学の冒険
小説世界の境界線を拡げ、読者を挑発する現代文学シリーズ。過激な文学的実験、物語と「語り」の復権、新しい時代の新しい文学を求めて、ラテン・アメリカ文学、アメリカのニューライターズから東欧の知られざる名作まで、いまもっとも注目を集める世界の文学を幅広く紹介する。未知の地平線へ向けて、言葉の世界を探検しよう。

【内容紹介】

革命にトラウマを抱くロシア女性ベラとキューバのブルジョワ家庭に育ったエンリケ。内戦下スペインで交錯した二つの生は、戦争の世紀に染められてゆく。ラテンアメリカ文学の『戦争と平和』ともいうべき大作。

【著者紹介】

アレホ・カルペンティエール (アレホカルペンティエール)

1904年~1980年。スイスに生まれ、フランスを経てキューバに帰国、ハバナ大学で建築を学ぶ。左翼ジャーナリストとして活動し、弾圧されフランスに亡命。ブルトン、エリュアール、アルトーらシュルレアリストたちと交遊し、小説を書き始める。キューバ革命後は帰国し、カストロ政権の文化的リーダーとなった。1978年にスペイン語圏最高の文学賞であるセルバンテス賞を受賞。

柳原孝敦 (ヤナギハラタカアツ)

1963年、鹿児島県名瀬市生まれ。東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程単位取得退学。現在、東京大学大学院人文社会系研究科准教授。訳書に、『ホセ・マルティ選集①』(日本経済評論社、共訳)、ロベルト・ボラーニョ『野生の探偵たち』(白水社、共訳)、カルロス・バルマセーダ『ブエノスアイレス食堂』(白水社)、セサル・アイラ『わたしの物語』(松籟社)、エルネスト・チェ・ゲバラ『チェ・ゲバラ革命日記』(原書房)などがある。