文学の冒険

カフカノチチオヤ

カフカの父親

T.ランドルフィ 著
米川良夫/和田忠彦/柱本元彦 訳

発売日 1996/04/16

判型 四六判   ISBN 978-4-336-03591-2

ページ数 290 頁   

定価 2,030円 (本体価格1,845円)

シリーズ: 文学の冒険
小説世界の境界線を拡げ、読者を挑発する現代文学シリーズ。過激な文学的実験、物語と「語り」の復権、新しい時代の新しい文学を求めて、ラテン・アメリカ文学、アメリカのニューライターズから東欧の知られざる名作まで、いまもっとも注目を集める世界の文学を幅広く紹介する。未知の地平線へ向けて、言葉の世界を探検しよう。

【内容紹介】

ゴム人形の妻、世界の誰にも通じぬ言語を習ってしまった男の話など、奇妙奇天烈なアイデアを完璧なストーリー・テリングで調理する、イタリアの奇才ランドルフィの不思議な不思議な世界。本邦初の短篇集。

【著者紹介】

T.ランドルフィ (トンマーゾランドルフィ)

1908年~1979年。ブッツァーティやカルヴィーノと並び、20世紀イタリアの幻想文学を代表する作家、翻訳家。1975年ストレーガ賞を受賞。

米川良夫 (ヨネカワリョウフ)

1931年~2006年。早稲田大学卒業。國學院大學名誉教授。訳書にカルヴィーノ「木のぼり男爵」(白水社)、「レ・コスミコミケ」(早川書房)、「見えない都市」(河出書房新社)などがある。

和田忠彦 (ワダタダヒコ)

1952年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、東京外国語大学大学院教授。訳書に、カルヴィーノ「むずかしい愛」(岩波文庫)、ロッセッリ詩集「闘いの変奏曲」(書肆山田)、エーコ「エーコの文体練習」(新潮社)、「エーコの文学講義」(岩波書店)などがある。

柱本元彦 (ハシラモトモトヒコ)

1961年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。名古屋芸術大学非常勤講師、翻訳家。訳書に、フェリーニ「魂のジュリエッタ」(青土社)、ロンギ「美術史講義」(筑摩書房)などがある。