日影丈吉全集 8

タンコウボンミシュウロクショウセツⅡ

単行本未収録小説Ⅱ

日影丈吉 著
種村季弘 監修
日下三蔵/横山茂雄 編集

発売日 2004/10/10

判型 A5判   ISBN 978-4-336-04418-1

ページ数 960 頁   Cコード 0393

定価 13,200円 (本体価格12,000円)

シリーズ: 日影丈吉全集
異色のミステリ作家として知られ、戦後最高の幻想小説の書き手であった日影丈吉の初めての全集。単行本未収録短篇約100編を含む全小説、主要エッセイ、評論を網羅。没後10年記念出版。「従来の筋金入りの日影読者はもとより、これからはじめて日影迷宮に迷い込もうとする読者にとっても、このうえない、また唯一無二の案内役をつとめてくれるものと確信してやまない」(種村季弘)

【内容紹介】

「鳴神」「東官鶏」「離陸点に立つ女」「ある成長」「青葉学級」「歪んだ対角」「将棋を指す鸚鵡」「ずれた時間」「パリ・イスタンブール」「人形つかい」「粉屋の猫」「山姫」他。今回初めて纏められる短篇小説約70編。

【著者紹介】

日影丈吉 (ヒカゲジョウキチ)

1908年~1991年。東京・木場に生まれ、中学時代からアテネ・フランセに通いフランス語を習得。1949年『宝石』誌の探偵小説コンクールに「かむなぎうた」を投稿し、江戸川乱歩に高く認められて二席入選、作家活動を開始。幻想的な作風で、熱狂的なファンを有する。1990年に『泥汽車』で第18回泉鏡花文学賞受賞。

種村季弘 (タネムラスエヒロ)

1933年~2004年。東京大学文学部独文科卒。國學院大學教授。著作集『種村季弘のネオ・ラビリントス』全8巻(河出書房新社)、訳書ホッケ『迷宮としての世界』美術出版社(共訳)、『怪奇・幻想・綺想文学集 種村季弘翻訳集成』(国書刊行会)などがある。

日下三蔵 (クサカサンゾウ)

1968年生まれ。ミステリ・SF研究家。編著に『日本SF全集』(出版芸術社、全6巻)、『都筑道夫少年小説コレクション』(本の雑誌社、全6巻)、著書に『ミステリ交差点』(本の雑誌社)などがある。

横山茂雄 (ヨコヤマシゲオ)

1954年生まれ。
奈良女子大学名誉教授。京都大学大学院文学研究科修士課程英米文学専攻修了。博士(文学)。
主な著書:『異形のテクスト』(国書刊行会、1998年)、『定本 何かが空を飛んでいる』(稲生平太郎名義、国書刊行会、2013年)、『神の聖なる天使たち』(研究社、2016年)、『増補 聖別された肉体』(創元社、2020年)、『コンスピリチュアリティ入門』(共著、創元社、2023年)。
主な訳書:ジェフェリー・アッシュ『アーサー王伝説』(平凡社、1992年)、ローレンス・ライト『悪魔を思い出す娘たち』(稲生平太郎名義、柏書房、1999年)、マーヴィン・ピーク『行方不明のヘンテコな伯父さんからボクがもらった手紙』(国書刊行会、2000年)。