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11 怪剣士・丹下左膳あらわる!第一章?新版大岡政談?ストーリー 金に飽かして全国の名刀を蒐集している刀剣マニアの主君・相そう馬ま大だい膳ぜんのすけ亮の命令によって、大小一対の名刀「乾けんうんまる雲丸」「坤こんりゅうまる龍丸」を手に入れるため丹下左膳は浪人となって江戸に潜入した。 この「乾雲丸」「坤龍丸」を秘蔵しているのが根津権現裏に道場を開いている小野塚鉄斎である。鉄斎は娘の弥生が道場一の剣の使い手である諏訪栄三郎へ思いを寄せていることを知った親心から、「乾雲丸」と弥生の婚姻相手をかけた試合を開くが、恋人・お艶がいる栄三郎は、森徹馬にわざと勝ちを譲る。そこへ道場破りの丹下左膳が現れ、「乾雲丸」を奪い去っていく。 「乾雲丸」「坤龍丸」は別々にすると互いを求めてすすり泣き、禍を起こし血をみるという言い伝えがある妖刀だった。「乾雲丸」を手にして無意味な殺戮を繰り返す左膳、「坤龍丸」を持つ栄三郎、やくざ旗本・鈴川源十郎、栄三郎を慕う弥生とお艶、丹下左膳に思いを寄せる櫛巻きお藤、大岡越前、蒲がもう生泰たいけん軒らが、血なまぐさい妖刀の争奪戦を展開していく。林不忘 明治33 年(1900)、新潟県生まれ。本名・長谷川海かい太た郎ろう。大正7年(1918)にアメリカへ渡る。 林不ふ忘ぼう・牧まき逸いつ馬ま・谷譲じょうじ次の三つのペンネームを使い分けて活躍した超人的な人気小説家。林不忘の名で時代小説、牧逸馬の名で家庭通俗小説・推理小説を、谷譲次の名でめりけん・じゃっぷもの(アメリカ放浪体験をもとにしたもの)を書いて一人三役をこなし、文壇のモンスターと呼ばれた。昭和2 年の「新版大岡政談」によって不忘の名は不朽のものとなる。 昭和10 年(1935)6 月、35 歳の若さで過労のため急逝し、およそ10 年間という短い執筆活動に幕を閉じた。林不忘・著「新版大岡政談」第133回挿絵『大阪毎日新聞』昭和3年3月17日掲載?土生仙之助がサッ! と顔色を変えたかと思うと、突如庭奥の闇黒から銀矢が飛来、月輪軍之助の胸に刺さった。東京の料亭・つきじ治作にて「丹下左膳」の企画会議/前列左二人目より小田富弥(39歳)・志村立美・林不忘/昭和9年2月林不忘(35歳)昭和10年撮影