yumeno_soujyuuhou

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睡眠中に意識できなかったことを、私は目覚めたときに悔しく思ったのである。「絶好の機会が捉えられなかった!興味あるディテールが?めたのに!」と、私は呟いた。この思いは数日間私から消えず、私の精神もその思....

睡眠中に意識できなかったことを、私は目覚めたときに悔しく思ったのである。「絶好の機会が捉えられなかった!興味あるディテールが?めたのに!」と、私は呟いた。この思いは数日間私から消えず、私の精神もその思いに捉われていたので、その夢が間もなく再現されたのである。しかし、主題に付随した要素が前とは変わっていたために、私ははっきりと自分が夢見ているのだと感じ、目を覚ました時、はっきりと夢を覚えているように、自分が興味を抱いているものに注意を集中させるようにした。すると、この新しい夢の世界は、だんだんに広がっていった。それは、私がこの研究で幼稚な愉しみとは別のものが見られるようになるにつれて、正確な探求の原理となったのである。眠りの中で、自分を意識しながら夢を見られる夢が最初に現れるのは、夢日記の二百七夜、二回目は二百十四夜である。六カ月後には、平均すると五日に二度の割りでそうした夢を見るようになった。一年経つと、四日に三度の割合になり、やがて、十五カ月後には、そうした夢を見るのが当たり前になった。そして、少年時代のこの時期から、私は、現実の眠っている自分を意識することなく夢を見ることが、まったくなくなったと言うことができる。