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くその一部分を体の各部位の働き聴覚・視覚・触覚・歩行・全身運動に割り当てている。そのとき思考は自立していない。しかし体が休息すると、魂はめざめて運動し、自分本来の場所に居をすえ、体のあらゆる活動を魂自....

くその一部分を体の各部位の働き聴覚・視覚・触覚・歩行・全身運動に割り当てている。そのとき思考は自立していない。しかし体が休息すると、魂はめざめて運動し、自分本来の場所に居をすえ、体のあらゆる活動を魂自身が行なう。実際、睡眠中は体には感覚がないが、魂はめざめていて、あらゆる事物を認識し、見えるものを見、聞こえるものを聞き、歩き、触れ、苦しみ、思案する。要するに、体あるいは魂が役割とする働きなら何であれ、睡眠中にはすべて魂が行なうのである。したがってそれらのしるしを正しく判断するすべを知っている人は、知恵の大切な部分を知っていることに☆なる。》ヒポクラテスによれば、自然の夢においては、精神が肉体から影響を受けたものが視像となって現れるのである。われわれの体のどこかに障害があった場合、その精神的反映が夢となって現れる。そこで、この偉大な観察者は、医者や哲学者たちに、貴重な発見がどうしてできたのかを示そうと、おそらく人間が夢を見るようになって以来、頻繁に夢を見る人びとについての医学的観察を要旨にまとめたのである。たしかに、こうした道を二千年も歩いてきたのであれば、今日のわれわれは経験が豊かになっているはずである。ところが驚くべきことに、不幸にも、それ以後何世紀もの間、人びとは厳密な研究資料を集めるどころか、まがい物の真実に魅かれ、少なくとも表面的には、迷信にひたすら浸りつづけたので☆ある。古代人の神話と夢占いの教義が立脚する純粋に慣習的な原理との間には密接な関連性があるので、キリスト教の教父たちは、宗教的立場から、夢占いは異端であるとして何度も抗議しなければならなかったのである。聖書