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書籍詳細

ヒャッカテントハ

百貨店とは

飛田健彦

発売日
2016/12/22
判型
四六判
ISBN
978-4-336-06107-2
ページ数
326頁

定価 2,640円(本体価格2,400円)

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内容紹介

呉服屋に始まった日本の百貨店は、明治政府が推進した文明開化の波に乗って舶来文化の殿堂となり人々の憧れの場所となった。本書は、明治、大正、昭和と庶民のファッション・商品文化を牽引し、成長と発展を遂げた日本の百貨店の歴史をたどる。また松坂屋、白木屋、三越、大丸、高島屋、天満屋、阪急、伊勢丹といった、日本を代表する百貨店を築いた創業者たちのエピソードを紹介する。

著者紹介

飛田健彦 (ヒダタケヒコ)

1937年 千葉県松戸市に生まれる。
1960年 成蹊大学政治経済学部卒業。同年株式会社伊勢丹入社、企画部広報文書係長、教育課長、秘書室広報文書課長、吉祥寺店次長、秘書室広報文書部長、 浦和店外商部長、株式会社イセタンモーターズ社長。
1997年 株式会社伊勢丹退職。
日本経営理念史研究所所長。社団法人日本販売士協会登録講師。
著書 『百貨店ものがたり』(国書刊行会)『山本宗二の商人道語録』(国書刊行会)

目次

第一部 百貨店の歴史と信頼性の秘密

 第一章 百貨店の誕生

   一 百貨店の誕生
      百貨店という名前
      百貨店の条件と特徴
      百貨店はなぜ市民生活に定着したのか?
      社会における百貨店の役割
      百貨店と関連産業
      百貨店が果たしている社会的・文化的貢献
   二 日本における百貨店誕生までの足どり
      日本の百貨店のルーツは江戸時代の呉服店
      江戸時代に呉服店が相次いで誕生したわけ
      江戸時代の呉服商人が今に残したもの

 第二章 百貨店成熟までの足どり
   一 明治維新がもたらしたもの
      文明開化
      座売り方式の廃止
      ショーウィンドーとPR誌
      流行をつくり出す試み
      デパートメントストア宣言
      三越呉服店の取り組み
      店舗の洋風化と会社組織の導入
   二 第一次世界大戦がもたらしたもの
      今日は帝劇、明日は三越
      三越は日本の迎賓館
   三 関東大震災がもたらしたもの
      いとう呉服店の活躍
      一般大衆の中へ
   四 昭和戦前期と戦中期
      昭和恐慌がもたらしたもの
      自由競争から統制へ
   五 昭和戦後期
      花ひらく消費革命

 第三章 企業不老長寿の秘訣
   一 経営理念は会社の羅針盤
      会社の寿命は三十年
      松坂屋百貨店の事例として
      三越百貨店の事例として
      伊勢丹百貨店の事例として
      経営理念の効果

 参考資料(第一章~第三章)

第二部 百貨店おもしろ話──百貨店「顧客満足」の温故知新

 第一章 伊藤次郎左衛門──越後屋より先に「現金掛値なし」を行った男 松坂屋
 第二章 大村彦太郎可全──越後屋に商売のあり方を教えた男 白木屋
 第三章 三井八郎兵衛高利──いまから三百年以上まえに「アウトレット」商法を実行した男 三越
 第四章 下村彦右衛門正啓──儒学に傾倒して招福の商神となった男 大丸
 第五章 飯田新七──「おかげまいり」で商売の真髄を悟った男 高島屋
 第六章 井原木茂兵衛──世界で最初に百貨店を思いついた男 天満屋
 第七章 小林一三──日本初のターミナル百貨店をつくった男 阪急
 第八章 顧客志向マーチャンダイジングの基礎を築いた男 伊勢丹

第三部 百貨店の今後のために

 第一章 百貨店の現状と見通し

 第二章 百貨店再生のための参考資料
     ①三越呉服店の過去現在及将来
     ②東京都と覧会
     ③三越小僧読本
     ④千代田城石垣の話