スタニスワフ・レム・コレクション
全6巻 |
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文系から理系まですべてを網羅する桁外れの知性
<主義>を超越した強靱な諧謔の精神と人間観察力
SFのみならず世界の文学に新たな地平を切り開いた
スタニスワフ・レム本邦初の選集
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四六判変型・上製カバー・平均400頁
予価:平均2500円
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レム・コレクション発刊に寄せて
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沼野充義
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| スタニスワフ・レムは、ポーランドが生んだ20世紀SF最大の巨匠の一人である。自然科学から人文社会まであらゆる分野に精通した桁外れの知性と、共産主義も資本主義も笑い飛ばす強靭な諧謔の精神、そして魂の奥底までえぐる透徹した人間観察力。そういった稀有の資質を駆使して、レムは20世紀後半をトリックスターのように駆け回り、前人未踏の境地を世界文学のために切り拓いた。
レムの小説はこれまで数多く邦訳され、日本の読者にも愛読されてきたが、今回はそれらの著作の中でもとりわけ重要なものを現在の視点から選び直し、また未訳のままだった傑作の数々をすべてポーランド語の原典から新訳することになった。ここではレムの原点というべき、戦後間もないポーランドで書かれた純文学大作も、幼年時代を回想したみずみずしい叙情的な自伝も、そして鋭利このうえない文学評論の数々も、初めて紹介される。またSF小説では、あの名作『ソラリス』を初めとするよく知られた長編が装いも新たに登場するとともに、未訳だった最新作も収められ、またポーランドの批評家・読者の人気投票にもとづくベスト短編集もシリーズの最後を飾る。作品の選定に際してはレム氏本人の助言を受け、構成には彼の意向を十分に盛り込むことができた。つまりこの著作集にぎゅっと凝縮されたのは、レム自身も納得ずみの「レムのエッセンス」なのだ。
レムはいまなお中欧の古都クラクフにひっそりと暮らしながら、宇宙的なスケールで文明と人類の未来について考えをめぐらせ続けている。レムとは、いつまでも成長を続ける変幻自在でとらえがたい巨大な<現象>である。その全貌を見渡すなどしょせん不可能なことかも知れないのだが、この新たなコレクションを通じて彼の魅力の秘密がヴェールを脱ぐようにはっきり見えてくることを期待したい。つねに開かれた飽くことなき探究心で異質な他者に向かいあってきたレムの触手は、いま一度時空を超え、ヨーロッパの周縁からするすると延びてきて極東の島国を襲い、私たちの想像力に強烈な刺激を与えてくれることだろう。レムは21世紀の日本でこそ読まれるべき作家である。
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ソラリス
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沼野充義訳
2520円 ISBN4-336-04501-1 第1回配本 |
| コンタクト――地球外の知性体との遭遇について描かれた、最も哲学的かつ科学的な小説。広大無辺な宇宙空間において、理解不能な事象と愛の記憶に直面し、人は何をなすべきか。タルコフスキーとソダーバーグによって映画化された新世紀の古典、ポーランド語原典から新訳刊行。 |
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高い城・文学エッセイ
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| 沼野充義・巽孝之・芝田文乃・加藤有子・井上暁子訳 2940円 ISBN4-336-04506-2 第2回配本 |
| ルヴフで暮らした少年時代を、情感豊かに綴った自伝『高い城』に、ディック、ウェルズ、ドストエフスキー、ボルヘス、ナボコフといった作家論や、『SFと未来学』『偶然の哲学』といった主要評論からの抄訳を収める。 |
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天の声・枯草熱
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| 深見弾・吉上昭三・沼野充義訳 2940円 ISBN4-336-04503-8 第3回配本 |
| 偶然受信された宇宙からのメッセージは何を意味するのか。ニュートリノ天文学に関する学者たちの論議をふまえながら、人間の認識の不可能性を問う『天の声』に、ナポリで起きた連続怪死事件をめぐる確率論的ミステリー『枯草熱』をカップリング。
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大失敗
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| 久山宏一訳 2940円 ISBN978-4-336-04502-7 第4回配本 |
| 任務に失敗し自らをガラス固化した飛行士パルヴィスは、二十二世紀に蘇生して太陽系外惑星との遭遇任務に再び志願する。不可避の大失敗を予感しつつ新たな出発をする「人間」を神話的に捉えた、レム最後の長篇。 |
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| 短篇ベスト10 近刊 |
| 関口時正・沼野充義・芝田文乃ほか訳 |
2000年にポーランドで刊行されたベスト短篇集をもとに、『ロボット物語』や泰平ヨンものから「三人の電騎士」「マスク」「テルミヌス」「ドンダ教授」「泰平ヨン第二十一回の旅」など十篇を集成した新訳アンソロジー。4-336-04505-4
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| 変身病棟・挑発 近刊 |
| 関口時正・長谷見一雄訳 |
| ナチス占領下の精神病院を舞台に、患者を守る無謀な試みに命を賭す青年医師の姿を描いた処女長篇のほか、ナチスによるユダヤ人大虐殺を扱った架空の歴史書の書評『挑発』や『一分間』などメタフィクショナルな中短篇五篇を収録。4-336-04504-6 |
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| スタニスワフ・レム |
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1921年、旧ポーランド領ルヴフに生まれる。医科大学卒業後に詩や小説を発表し始め、長篇『失われざる時』三部作を完成(第一部が『変身病棟』)。地球外生命体との遭遇を描いた三大長篇『エデン』『ソラリス』『砂漠の惑星』(原題『無敵』)のほか、『金星応答なし』『泰平ヨンの航星日記』『宇宙創世記ロボットの旅』など、多くのSF作品を発表し、その第一人者として高い評価を得る。同時に、サイバネティクスをテーマとした『対話』や、人類の科学技術の未来を論じた『技術大全』、自然科学の理論を適用した経験論的文学論『偶然の哲学』といった理論的大著を発表し、70年には現代SFの全2冊の研究書『SFと未来学』を完成。レムは同書中で、現代SFの九割以上はSF本来の可能性を無にしている駄作であるとの批判を展開している。70年代以降は『完全な真空』『虚数』(いずれも小社刊)『挑発』など、メタフィクショナルな作品や文学評論のほか、『泰平ヨンの未来学会議』『泰平ヨンの現場検証』『フィアスコ(大失敗)』などを発表。小説から離れた現在も、独特の視点から科学・文明を分析する批評で健筆をふるっている。
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*好評既刊

虚数
スタニスワフ・レム |
長谷見一雄+沼野充義+西成彦訳
330頁 2400円 ISBN4-336-03593-8 |
ビット文学の歴史、未来言語による百科事典、細菌の未来学、コンピュータGOLEMの講義録など、〈実在しない書物〉の序文を収録。フィクションの新たな可能性を切り開いたレムが到達した文学の極北。
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完全な真空
スタニスワフ・レム |
沼野充義+工藤幸雄+長谷見一雄訳
310頁 2000円 ISBN4-336-02470-7 |
誇大妄想的宇宙論からヌーヴォーロマンのパロディ評まで、16冊の架空の書物を論じたペダンティックな仕掛けに満ちた書評集。「ポスト・ボルヘス的書物」とカート・ヴォネガットの絶讃を浴びた異色の作品集。
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