新しい台湾の文学

ヴィクトリアクラブ

ヴィクトリア倶楽部

施叔青 著
藤井省三 訳

発売日 2002/11/12

判型 四六判   ISBN 978-4-336-04136-4

ページ数 328 頁   

定価 2,640円 (本体価格2,400円)

シリーズ: 新しい台湾の文学 (アタラシイタイワンノブンガク)
1970年代以降の「台湾意識」の興隆とともに、中国大陸から切り離され独自の発展を遂げつつあるこの国の文学は、特に87年の戒厳令解除以後、空前の活況を呈している。都市、セクシュアリティ、ポストコロニアリズムなど、様々な問題を内包し、世界的に注目を集める作品の数々を本格的に紹介する本邦初のシリーズ。

【内容紹介】

香港最古の倶楽部で起きた収賄事件。植民地での特権を謳歌する英国人やその周囲に群がる中国人たちが事件の鍵を握る。世紀末の植民地都市を舞台に、希望と欲望、歴史と未来とが交錯する長篇小説。

【著者紹介】

施叔青

藤井省三 (フジイショウゾウ)

一九五二年、東京都生まれ。東京大学大学院博士課程修了。現在、東京大学文学部教授。文学博士。著書に、『魯迅事典』(三省堂)、『中国映画――百年を描く、百年を読む』(岩波書店)、『現代中国文化探検――四つの都市の物語』(岩波書店)、訳書に、李昂『夫殺し』(宝島社)、鄭義『中国の地の底で』(朝日新聞社)、同『神樹』(朝日新聞社)、莫言『酒国』(岩波書店)などがある。