ドラキュラ叢書

オオカミオトコキョウノヒミツ

狼男卿の秘密

発売日 

判型    ISBN 978-4-336-02582-1

定価 1,078円 (本体価格980円)

シリーズ: ドラキュラ叢書 (どらきゅらそうしょ)
吸血鬼ドラキュラの故郷は、遠くトランシルヴァニアにある。だが、われわれが陳腐な日常に飽いて伝奇の琴線をたぐり寄せんとするとき、闇からの死者はただちに眼前に姿を現し、崇高の支配的原理である《恐怖》を啓示する。幻想怪奇文学の淵源は、人類の発生とともにあるが、ここに集成を試みんとするのは、ゴシック・ロマンス出現後一世紀を経て、近代的なプロットの洗練をとげた正統《ウィアード・テイルズ》である。従来のこの種のジャンルは末流・亜流のみが紹介され、全貌を窺う由もなかったが、その渇はいまや癒されることになった。

【内容紹介】

『赤毛のレドメイン』『闇からの声』で知られる巨匠イーデン・フィルポッツが、怪奇小説の世界でも巨匠たることを示した路標的名作。謎の人物ウィリアム・ウルフ卿をめぐる暗黒の血脈とその葛藤。舌を巻くプロットの妙に、戦慄と恐怖が昂まり、最後のおどろくべきクライマックスに達する。まさに英国の風土が生んだ怪奇小説の一典型。1937年発表ののち、久しく埋もれていたこの傑作を日本の怪奇党に捧げる。

【著者紹介】