クラテール叢書 9

ドウブツエンノキリン

動物園の麒麟

―リンゲルナッツ抄―  

J・リンゲルナッツ 著
板倉鞆音 編訳

発売日 1988/03/14

判型 四六判   ISBN 978-4-336-02459-6

ページ数 242 頁   

定価 2,530円 (本体価格2,300円)

シリーズ: クラテール叢書
古代ギリシアの饗宴で、芳醇な葡萄酒を満々と湛えていた大盃《クラテール(混酒器)》、それが今、われわれの前に置かれた。汲めども尽きぬ知識の泉、快い幻想の微睡、あるいは激しい論議の沸騰。香り高い文学の古典から最新の思想研究、社会批評の問題作まで、斬新な知的興奮をお届けするシリーズ。これらの書物がそれぞれに開く扉の向こうには、めくるめく知の冒険が待ち受けている。

【内容紹介】

“リンゲルナッツは、物の見方を、この世界の秘密をおしえてくれた、路上の学校の先生だった。(長田弘)”
茶目っ気あふれる優しい寄席詩人の詩71篇に、入院日誌と略年譜を併録。詩人自ら描いた挿画も収録。

【著者紹介】

J・リンゲルナッツ (ヨアヒムリンゲルナッツ)

ドイツの詩人。ザクセンのウルツェンに生まれる。本名ハンス・ベティヒャー。水夫・店員見習い・商社勤めのかたわら、ミュンヘン、ベルリンの酒場や劇場で自作の詩を朗読する寄席芸人であった。画家としても展覧会を開く。著書に『見習い水夫日記』『嗅ぎ煙草入れ』『誰もが生きている』などがある。

板倉鞆音 (イタクラトモネ)

1907年生まれ。京都大学文学部卒。愛知大学名誉教授。訳詩集『運河の岸辺』『リンゲルナッツ詩集』『ケストナァ詩集』等がある。