クラテール叢書 7

オドケソウシ

おどけ草紙

オノレ・ド・バルザック 著
神西清 訳

発売日 1987/06/22

判型 四六判   ISBN 978-4-336-02457-2

ページ数 258 頁   

定価 2,640円 (本体価格2,400円)

シリーズ: クラテール叢書
古代ギリシアの饗宴で、芳醇な葡萄酒を満々と湛えていた大盃《クラテール(混酒器)》、それが今、われわれの前に置かれた。汲めども尽きぬ知識の泉、快い幻想の微睡、あるいは激しい論議の沸騰。香り高い文学の古典から最新の思想研究、社会批評の問題作まで、斬新な知的興奮をお届けするシリーズ。これらの書物がそれぞれに開く扉の向こうには、めくるめく知の冒険が待ち受けている。

【内容紹介】

バルザックがラブレーの精神に思いをひそめ、古文を模して綴った中世を舞台にした小噺集。神西清はこの奇書を翻訳するにあたって文禄期のキリシタン言葉を用いた。翻訳文学の金字塔。ドレの挿絵入り。

【著者紹介】

オノレ・ド・バルザック (オノレ・ド・バルザック)

フランス文学を代表する作家の一人。1799年生まれ。ロマン主義・写実主義の系譜に属する。現実の人間を観察することが創作の出発点だが、創造力を駆使して典型的人間像を描きあげる。歴史にも大きな関心を持ち、歴史的事実から着想を得ることも多かった。様々な作品に同じ人物を登場させる「人物再登場法」という手法を用い、膨大な作品群によって「人間(喜)劇」と名づける独自の文学世界を構築しようとした。代表作は『谷間の百合』。豪放な私生活も伝説的に語り継がれている。1850年没。

神西清 (ジンザイキヨシ)