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アラブミンシュウカクメイヲカンガエル

アラブ民衆革命を考える

発売日 2011/10/24

判型 四六判   ISBN 978-4-336-05442-5

ページ数 272 頁   Cコード 0031

定価 1,944円 (本体価格1,800円)

内容紹介

本年の中東アラブ諸国は、チュニジアのジャスミン革命で幕が切って下ろされた。その余波はエジプトからさらに周辺諸国にも達している。このような事態の進展を予測できた人は、アラブ人自身も含めてほとんどいなかったと言って過言でない。そこで今や世界の政治評論家や研究者はこぞってその情報収集に務め、分析と評価に明け暮れる日が続いている。
 そのための視点としては、他の諸情勢と同様に、短期、中期、長期の三段階に大きく分けることができる。短期的なものとしては、例えば日々の動きを伝える報道やその解説が典型的である。他方学術的な手法だと、慎重な資料収集を踏まえて全貌の把握に務めるので、どうしてもかなりの時間がかかることを覚悟することとなる。またそれは、動向が一応収まってからにしよう、という発想にもなる。このような中にあって、本書の立場はそれらの間を行くということにある。つまり日々の変化も見過ごしはしないが、同時にそれらに忙殺されることなく、より大きな潮流の中で状況を把握することを課題としている。
 このような二つの責務を全うするに足る学識や経験、さらにはそのための新鮮な感覚も持ち合わせた人たちにより、本書の執筆が進めことができたのは幸いであった。本書の構成は、まず昨今のアラブ諸国全体の歴史的構造的な動向把握、それにつづいて各国の議論をチュニジアや北アフリカ、エジプト、リビア、シリア、そして湾岸・半島諸国に分けて取り上げる形になっている。たとえここで取り上げられない国々があっても、アラブ諸国は政治的に同質な面が多く、右の様々な議論が明確な示唆を与えるだろう。さらには歴史の枠組みや政治文化を底流として把握していれば、状況の変遷は理解しやすくなる。このような理解も本書により提供されることが期待される。

著者紹介

水谷周 (ミズタニマコト)

1948年生まれ、京大文卒、カイロ大、ロンドン大を経て博士(現代イスラーム思想史、ユタ大中東研究所)。イマーム大学東京分校学術顧問、日本ムスリム協会理事、現代イスラーム研究センター理事、日本アラビア語教育学会理事など。編著書『アラブ民衆革命を考える』 2011年、編著書『イスラーム信仰叢書』全10巻 2010~2012年(以上国書刊行会)、『イスラームの善と悪』 2012年、『現代アラブ混迷史』 2013年(以上平凡社新書)、『イスラーム信仰概論』 2016年(明石書店)など。

中川恵 (ナカガワケイ)

東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了(学術博士)。専攻は中東・北アフリカ研究。在チュニジア日本大使館専門調査員などを経て、羽衣国際大学現代社会学部教授。著書・論文は「中東の権力構造―19世紀から20世紀のモロッコを事例として―」(京都大学経済学会『経済論叢』第176巻第三号、2005年)、「モロッコ王国」(松本弘編『中東・イスラーム諸国民主化ハンドブック』明石書店、2011年)など

長沢栄治 (ナガサワエイジ)

1953年山梨県生まれ。1976年、東京大学経済学部卒業。特殊法人アジア経済研究所研究員を経て、1995年東京大学東洋文化研究所助教授。1999年より同研究所教授。専門は近代エジプト社会経済史。近著にModern Egypt through Japanese Eyes, A Study on Intellectual and Socio-economic Aspects of Egyptian Nationalism, (Cairo, Merit Publishing House, 2009)がある。

福富満久 (フクトミミツヒサ)

財務省所管財団法人国際金融情報センター中東部兼アフリカ部 主任研究員
青山学院大学総合文化政策学部兼任講師、東大「イスラーム地域研究」拠点グループ「中東政治の構造変容」共同研究員他。
早大政経学部卒、09年、パリ政治学院国際関係Ph.D.コース修了、10年、早大大学院政治学研究科比較政治領域博士後期課程修了。
Ph.D. 国際関係学(パリ政治学院)、博士 政治学(早大)
主要著書:『中東・北アフリカの体制崩壊と民主化―MENA市民革命のゆくえ―』(岩波書店、2011年)。 

奥田敦 (オクダアツシ)

1960年生。中央大学法学部卒、同大学院法学研究科後期博士課程退学。法学博士。現在、慶應義塾大学総合政策学部教授、アレッポ大学学術交流日本センター副所長。専門は、イスラーム学、ガバナンス学、アラビア語。著書論文に、『イスラームの豊かさを考える』中田考と共編著、丸善プラネット、2011年、「シャリーアの包括性について」『生と死の法文化』眞田芳憲編、国際書院、2010年、『イスラームの人権』慶應義塾大学出版会、2005年等。

石黒大岳 (イシグロヒロタケ)

1976年宮崎県生まれ。神戸大学大学院国際文化学研究科博士後期課程修了(学術博士)。現在、神戸大学異文化研究交流センター学術推進研究員、神戸大学・大阪国際大学非常勤講師。主要論文は「バハレーンにおける議会復活と『擬似政党』の活動―政治参加に関するクウェートとの比較の視点から―」(『日本中東学会年報』25巻二号、2009年)、「クウェートにおける擬似的政党制の形成」(『日本中東学会年報』24巻一号、2008年)など。

川嶋淳司 (カワシマジュンジ)

1982年静岡県生まれ。 早稲田大学政治経済学部卒業。クウェート大学に留学後、放送大学大学院文化科学研究科を修了(修士)。駐日クウェート国大使館職員、在イエメン日本国大使館専門調査員などを経て、現在、放送大学教養学部非常勤講師および同大学院教育支援者を務める。また、駐日イラク共和国大使館で大使補佐を兼任。共著に『一瞬でわかる日本と世界の領土問題』(日本文芸社、2011年)がある。

中村覚 (ナカムラサトル)

1970年北海道生まれ。1993年東京外国語大学アラビア語学科卒業。2002年東北大学国際文化研究科博士後期課程修了。在サウジアラビア日本国大使館専門調査員(1994~1997年)。2002年神戸大学国際文化学研究科助教授。2007年より同研究科准教授。専門はサウディアラビア政治、中東の予防外交。主な論文・著作は「テロ対策に有効なイスラーム的概念の社会科に関する一考察」(『国際安全保障』37-2、2009年)、『サウジアラビアを知るための65章』(編著、2007年)など。

目次

1.アラブ政治とアラブ民衆革命
2.革命の事始め―チュニジアとマグレブの動向
3.エジプト1月25日革命は何を目指すのか
4.カダフィ政権崩壊と未来―民主化というグローバリゼーションの中で
5.都市の力、国家の力―シリア、アレッポから「民衆革命」を考える
6.半島と湾岸
 (1)バハレーン―民主化プロセスの10年と野党のジレンマ
 (2)イエメン―革命国家の新しい時代と民衆
 (3)サウディアラビア―迫られる抜本的改革

付録 アラブ民衆革命の推移

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