キョスウ

虚数

発売日 1998/02/19

判型 四六変型判   ISBN 978-4-336-03593-6

ページ数 330 頁   

定価 2,592円 (本体価格2,400円)

内容紹介

ビット文学の歴史、未来言語による百科事典、細菌の未来学、コンピュータGOLEMの講義録など、〈実在しない書物〉の序文を収録。フィクションの新たな可能性を切り開いたレムが到達した文学の極北。

著者紹介

スタニスワフ・レム (スタニスワフレム)

1921年、旧ポーランド領ルヴフ(現在ウクライナ領)に生まれる。クラクフのヤギェウォ大学で医学を学び、在学中から雑誌に詩や小説を発表し始め、1950年に長篇『失われざる時』三部作を完成。地球外生命体とのコンタクトを描いた三大長篇『エデン』『ソラリス』『砂漠の惑星』のほか、『金星応答なし』『泰平ヨンの航星日記』『宇宙創世記ロボットの旅』など、多くのSF作品を発表し、SF作家として高い評価を得る。同時に、サイバネティクスをテーマとした『対話』や、人類の科学技術の未来を論じた『技術大全』、自然科学の理論を適用した経験論的文学論『偶然の哲学』といった理論的大著を発表し、70年には現代SFの全2冊の研究書『SFと未来学』を完成。70年代以降は『完全な真空』『虚数』『挑発』といったメタフィクショナルな作品や文学評論のほか、『泰平ヨンの未来学会議』『泰平ヨンの現場検証』『大失敗』などを発表。小説から離れた最晩年も、独自の視点から科学・文明を分析する批評で健筆をふるい、中欧の小都市からめったに外に出ることなく人類と宇宙の未来を考察し続ける「クラクフの賢人」として知られた。2006年に死去。

長谷見一雄 (ハセミカズオ)

1948年生まれ。東京大学大学院博士課程中退。現在、東京大学教授。訳書に、ムロージェック『象』、レム『虚数』(いずれも国書刊行会)、『ポーランドの民話』(恒文社、共訳)などがある。

沼野充義 (ヌマノミツヨシ)

1954年,東京生まれ。東京大学卒,ハーバード大学スラヴ語学文学科に学ぶ。ワルシャワ大学講師を経て,現在,東京大学教授。著書に『徹夜の塊 亡命文学論』(作品社),『徹夜の塊 ユートピア文学論』(作品社),『W文学の世紀へ』(五柳書院),『ユートピアへの手紙』(河出書房新社),『200X年文学の旅』(共著,作品社),編著書に『東欧怪談集』(河出文庫),『世界×現在×文学 作家ファイル』(共編,国書刊行会),『世界は文学でできている』(光文社)などがある。

西成彦 (ニシマサヒコ)

1955年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。現在、立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。
著書に、『固体化する欲望』(朝日出版社)、『マゾヒズムと警察』(筑摩書房)、『移動文学論Ⅰ イディッシュ』(作品社)、『ラフカディオ・ハーンの耳』(岩波同時代ライブラリー)、『耳の悦楽』(紀伊國屋書店)、『〔新編〕森のゲリラ宮澤賢治』(平凡社ライブラリー)などが、共訳書に、レム『虚数』(国書刊行会)、『文学の贈物』(未知谷)などがある。

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